77ヶ国グループ

77ヶ国グループ（G77）について

77ヶ国グループ、一般にG77（ジーセブンティセブン）として知られるこの組織は、国際連合に加盟する135の発展途上国から成る連合体です。その主な目的は、加盟国が共有する経済的利益を推進し、国際連合の場における影響力を強化することにあります。1970年代に設立されたこのグループは、元々77か国で構成されていたことからその名が付けられましたが、現在は時代の変化とともに加盟国が増え、135か国に達しています。

設立の背景と歴史

G77は1964年6月15日に、国際連合貿易開発会議（UNCTAD）において発表された「77か国共同宣言」を基に設立されました。この宣言には、発展途上国の経済的利益と発言権を高めるための協力の意思が示されています。初回の会合は1967年10月にアルジェリアのアルジェで行われ、そこで「アルジェ憲章」が採択され、開発途上国に対する特恵関税制度や一次産品の貿易障壁の軽減が求められました。

グループの組織構造もこの段階で整備され始め、ラウル・プレビッシュの指導のもとで進められました。G77自体は、数つの支部を持ち、ジュネーブ、ローマ、ウィーン、パリ、ナイロビ、ワシントンD.C.にそれぞれ設置されています。

南サミットと議長国

G77の最高意思決定機関は「南サミット」と呼ばれ、2000年4月にキューバのハバナで初めて開催されました。この会議は途上国の共同戦略を話し合う重要な場であり、2005年にはカタールのドーハで第2回、そして2024年にはウガンダのカンパラで第3回が予定されています。また、2014年にはグループの創立50周年を祝うサミットがボリビアのサンタクルスで開催されました。

政治的姿勢と環境問題

G77はアパルトヘイトの廃止や世界的な軍縮を支持する立場で知られています。また、新しい国際経済秩序の構築を目指し、特に環境問題に対しては先進国が温室効果ガス排出における歴史的責任を持つべきだと主張しています。発展途上国と先進国の間には排出量の格差が存在し、G77はこの不平等に対して抗議しています。その結果、この組織は経済発展や貧困撲滅に注力している一方で、環境問題への取り組みが不十分との批判も受けています。

1992年にリオデジャネイロで開催された国連の会議では、富裕国の貧困問題への関心が不足していることを厳しく指摘しました。このような背景から、G77は発展途上国固有の問題解決に向け多方面での努力を続けています。

2023年の加盟国状況

2023年時点で、G77は135の加盟国を擁し、オブザーバーのパレスチナ国を含むほとんどの国連加盟国が参加しています。欧州評議会や経済協力開発機構に加盟している国々、特にアゼルバイジャンやタジキスタンを除く独立国家共同体（CISFTA）加盟国、OECD加盟国などは該当しません。また、オセアニアの小島嶼国もG77には加盟していない国があります。

脱退した国々

かつてG77に加盟していた国々のなかには、時の経過とともに脱退した国も存在します。ニュージーランドや韓国、ユーゴスラビア連邦共和国などの国々は、経済的理由や地域的な状況からG77を離れました。特に韓国は1996年にOECDへ加盟した後に脱退し、ユーゴスラビアの旧構成国もその活動に参加できない状態となり、G77のリストから外れました。

G77の一員である中国は、他国と同様にこのグループの政策に重要な影響を与えていますが、自己をG77の一部として明確には位置づけていないため、公式ステートメントでは「G77と中国」の形で表現されることが多いです。

G24の設立

また、G77には「24カ国グループ（G-24）」というサブグループも存在し、これは国際通貨や開発金融に関する問題を調整する役割を担っています。このように、G77は発展途上国の経済利益を支える重要な機関として機能しています。

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