99は終わらない

郷ひろみ99作目のシングル「99は終わらない」：音楽史に残る一曲とその周辺

2014年5月21日、歌謡界のレジェンド、郷ひろみは自身の99枚目のシングル「99は終わらない」をリリースしました。この記念すべき作品は、数々のヒット曲を生み出してきた彼のキャリアにおいて、新たな境地を切り開く重要な一曲となりました。

前山田健一氏による楽曲提供とプロデュース

「99は終わらない」の作詞、作曲、編曲は、数多くのアーティストに楽曲を提供し、独自の音楽性で知られる前山田健一氏が担当。彼の斬新なアレンジと郷ひろみの魅力的な歌声が融合した、聴く者を魅了する楽曲に仕上がっています。

多様な形態でのリリース

CDシングルは、ミュージックビデオとメイキング映像を収録した豪華ブックレット付きの初回限定生産盤と、ジャケット写真が異なる通常盤の2種類で発売されました。コレクターアイテムとしても高い価値を持つこれらのリリース形態は、郷ひろみのキャリアにおける節目である99作目をより一層印象深いものにしました。

カップリング曲「愛しい他人〜パリの散歩道〜(2014ver.)」

カップリング曲には、1983年のシングル「シャトレ・アモーナ・ホテル」に収録されていた「愛しい他人〜パリの散歩道〜」のヴォーカルを新たに録音したバージョンが収録されています。オリジナルの持つノスタルジックな雰囲気はそのままに、郷ひろみ自身の歌唱技術の進化が感じられる、聴き応えのある一曲です。作詞作曲はPhil Lynott, Gary Moore、編曲は筒美京平と矢島賢が担当しました。オリジナルとは異なる魅力を持つ、このリメイクバージョンは、長年にわたる彼のキャリアと音楽的進化を象徴する存在です。

千葉ロッテマリーンズ岡大海選手の応援歌

「99は終わらない」は、プロ野球・千葉ロッテマリーンズ所属の岡大海選手の応援歌として使用されました。球場という特別な空間で、多くのファンに歌い継がれる応援歌として採用されたことは、この楽曲が持つ力強さと普遍性を示しています。

ナインティナインとの意外な関係性

このシングルリリース当時、お笑いコンビ・ナインティナインは「99は終わらない」を自らのテーマソングとして位置づけ、『ナインティナインのオールナイトニッポン』で頻繁にオンエア。さらに、番組内で楽曲の出だしを替え歌にしたコーナー「1、2、3、4、ナインティナイン」を展開しました。2014年6月12日、同番組の999回放送には郷ひろみがゲスト出演し、このコーナーにも参加。このコラボレーションは、世代を超えた音楽とエンターテインメントの融合として話題を呼びました。郷ひろみ本人は別の番組で、歌っている最中にナインティナインのことは全く考えていなかったとコメントしています。この発言からも、楽曲の持つ力と、それを取り巻く様々な状況が複雑に絡み合っていたことがわかります。

まとめ

「99は終わらない」は、郷ひろみというアーティストのキャリアにおける大きな節目となる作品であると同時に、音楽、スポーツ、そしてお笑いという異なるエンターテインメントの分野を繋ぐ、ユニークな存在感を示しています。楽曲そのもののクオリティはもちろん、その周囲に広がる様々なエピソード、関係者、そして時代背景を含めて、このシングルは音楽史に刻まれる一曲として、今後も多くの人々に語り継がれていくことでしょう。

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