A MAN OF THE WORLD

アルバム『A MAN OF THE WORLD』の概要

『A MAN OF THE WORLD』は、日本のバンドBRAHMANによる通算3枚目のアルバムで、1998年9月1日にリリースされました。このアルバムは、彼らがインディーズで発表した最後の作品であり、音楽活動において重要な位置を占めています。

アルバムの発売元はTACTICSであり、リリース後、その内容は特に注目を集めましたが、同時にバンドとレーベルとの間に起こった訴訟問題も世間の関心を引くこととなりました。この問題の背景には、原盤権の管理がありました。本作に関しては、レーベル側が原盤権を所有していたため、BRAHMANがレーベルを移籍した後も、アルバムの印税がバンドに支払われないまま販売が続けられていました。これに対しBRAHMANは販売の中止を求めましたが、レーベルがこれを拒否したため、事態は法的な争いへと発展しました。

この訴訟では、一審でBRAHMANの側が主張を認められましたが、レーベルは控訴しました。しかし、二審ではその控訴は棄却される結果となりました。このような経緯から、BRAHMANは音楽活動の一環として自らの過去の楽曲を再評価する必要があると認識し、2009年に『ETERNAL RECURRENCE』というアルバムをリリースしました。この作品には、『A MAN OF THE WORLD』や旧作の楽曲が再レコーディングされて収録されており、自己清算の意義も込められています。

『A MAN OF THE WORLD』は、売り上げも非常に好調で、累計で60万枚以上の販売を記録しました。特に注目すべきは、アルバムに収録されている「SEE OFF」という楽曲であり、これは高校野球や松本山雅FCの応援歌として広く使用され、名曲の一つとして定番となっています。

収録曲

アルバムには以下の10曲が収録されています：

1. THAT'S ALL
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
2. THERE'S NO SHORTER WAY IN THIS LIFE
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
3. ANSWER FOR…
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
4. NEW SENTIMENT
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
5. TONGFARR
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
6. GOIN'DOWN
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
7. CHERRIES WERE MADE FOR EATING
作詞: H.E.R.Barnes、作曲: M.Yoshino、編曲: BRAHMAN (ゴダイゴのカバー)
8. NO LIGHT THEORY
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN (川村かおりがコーラス参加)
9. HIGH COMPASSION
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
10. SEE OFF
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN
11. 時の鐘
作詞: TOSHI-LOW、作曲・編曲: BRAHMAN

『A MAN OF THE WORLD』は、そのメッセージ性や音楽性だけでなく、バンドの歴史の中でも重要な節目を示す作品として、多くのファンに愛され続けています。

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