A ONE

浜崎あゆみ16枚目のオリジナルアルバム『A ONE』：多様な音楽性と充実の収録内容

2015年4月8日、エイベックス・トラックスより、浜崎あゆみの16枚目のオリジナルアルバム『A ONE』がリリースされました。前作『Colours』から約9ヶ月ぶりのオリジナルフルアルバムで、CD、CD+DVD、CD+Blu-rayの3形態での発売に加え、ファンクラブ「TeamAyu」限定盤も用意されました。限定盤には、ボーナストラックとして「Tell All (2015 mix)」が収録され、さらに『ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2014-2015 A Cirque de Minuit 〜真夜中のサーカス〜』のライブDVD/Blu-rayとオリジナルフォトフレーム、生写真10枚がセットになった豪華なパッケージも用意されています。

アルバム発売を記念し、「ayumi hamasaki ニューアルバム＆NEW LIVE DVD/Blu-rayリリース記念〜ayuがあなたの街にやってくる〜 SPECIAL」と題したラジオ公開録音イベントが大阪、福井、名古屋、静岡、仙台の5都市で開催されるなど、大々的なプロモーションが行われました。

アルバムの楽曲はバラエティに富んでおり、浜崎あゆみの音楽的幅広さが際立っています。ストリングスをバックに歌い上げるバラードが中心ではありますが、ロックチューンやポップスなども収録。特に、クライマックスを飾る「Walk」は、ドラマティックな歌唱が圧巻で、彼女の卓越した歌唱力を再認識させる一曲となっています。

注目すべき楽曲としては、シンガポール出身のシンガーソングライターJJ Linが作曲を手掛けた「The GIFT」が挙げられます。JJ Lin本人もミュージックビデオに出演し、話題となりました。また、この曲のアレンジャーを務めた小林信吾氏は、2020年に逝去しており、浜崎あゆみとの最後の共同作品となっています。

他の楽曲についても見ていきましょう。オープニングを飾る「a bell」は中野雄太氏によるインストゥルメンタルで、17周年という節目を象徴する楽曲です。「WARNING」は、攻撃的なロックチューンで、多くの女性からの支持を得た力強い歌詞が魅力です。「NO FUTURE」は、小室哲哉作曲の楽曲で、高い音域を駆使した切ないメロディーが印象的です。「Anything for you」は、7分にも及ぶ大作で、何度も転調を繰り返す展開がリスナーを魅了します。「Last minute」と「Zutto...」はどちらも53rdシングルのカップリング曲で、前者はシンプルな歌い出しから感情を爆発させる展開、後者はマイナス10℃の氷の世界で撮影されたミュージックビデオが話題を呼びました。「Out of control」は、湯汲哲也作曲のロックナンバーで、普遍的な愛を描いた歌詞が共感を呼びます。「Story」は、湯汲哲也作曲、中野雄太編曲によるバラードで、2004年リリースのアルバム『MY STORY』収録の「walking proud」を彷彿とさせる温かいメロディーと切ない歌詞が特徴です。「The Show Must Go On」は、長年に渡るライブツアーを支えてきたファンへのメッセージソングであり、CMソングとしても使用されました。「Movin' on without you」は宇多田ヒカルのトリビュートアルバムに収録された宇多田ヒカル楽曲のカバーで、RedOneプロデュースによるアレンジが聴きどころです。

『A ONE』は、バラード、ロック、ポップスと様々な音楽性を融合させ、浜崎あゆみのアーティストとしての幅の広さを改めて示した作品であり、多くのファンを魅了したアルバムと言えるでしょう。様々な要素が凝縮され、聴き応えのある一枚となっています。

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