A&A アンドロイド・アンド・エイリアン

A&A アンドロイド・アンド・エイリアン

『A&A アンドロイド・アンド・エイリアン』は、北川拓磨によって書かれた日本のライトノベル作品です。イラストはMA@YAが担当し、角川スニーカー文庫から2010年の2月から9月にかけて刊行されました。本作は、第14回スニーカー大賞で奨励賞を受賞しています。

著者の北川拓磨によれば、この作品の真のタイトルは「A$A$A」であり、それぞれのAは「アンドロイド」「エイリアン」「友達」（amigo）を意味しているとのことです。

あらすじ

物語は、走ることが日課の高校生、神崎光輔が、夜のランニング中に擬似生物に襲われている少女、月夜野イリアと出会う場面から始まります。光輔はイリアを助けようとしますが、逆に擬似生物によって命を落としてしまいます。しかし、イリアの技術によってアンドロイドとして蘇ることになります。

実は、イリアは地球に研究と〈スイッチ〉の回収のためにやってきた宇宙人でした。アンドロイドとして生まれ変わった光輔は、以降、イリアの研究に協力させられることになります。

登場人物

神崎光輔（かんざき こうすけ）
本作の主人公。走ることが好きな高校2年生で、物語開始時は陸上部に所属していました。擬似生物に殺された後、イリアによってアンドロイドとして蘇ります。アンドロイド化後は身体能力が向上しましたが、疲労を感じなくなったことに落胆し、陸上部を退部してしまいます。得意科目は国語で、「歩く辞書」としてイリアの言葉の誤りを訂正します。イリアの自宅には彼の死体が保存されており、研究が成功すれば元の体に戻れる可能性があります。
月夜野イリア（つきのよ -）
本作のヒロイン。銀髪の少女の姿をした宇宙人で、アンドロイド技術者です。「イリア」という名前は「エイリアン」から取られています。地球人を研究するために地球にやってきており、擬似生物に対抗できるアンドロイドを作れることから、〈スイッチ〉の回収を命じられています。光輔をアンドロイド化した後、彼を監視するために光輔の高校に編入します。人見知りが激しく、コミュニケーション能力に欠けており、地球の文化に対する知識も乏しいため、奇妙な行動をとることがあります。ミステリー研究会の部長を務めています。
佐藤日奈子（さとう ひなこ）
光輔の幼馴染で、美術部に所属しています。イリアのミステリー研究会に名前を貸しています。
渡良瀬蒼馬（わたらせ そうま）
光輔の友人。成績優秀で女子に人気があります。イリアのミステリー研究会に名前を貸しています。
八木沼艶子（やぎぬま つやこ）
光輔たちが通う学校の養護教諭。イリアと同じく宇宙人であり、研究のために地球にやってきました。イリアよりも能力が低いらしく、待遇に格差があることを妬んでいます。

用語

擬似生物（ぎじせいぶつ）
食事、睡眠、繁殖といった生物としての活動を行わないが、自立して活動するものの総称。〈スイッチ〉によって生み出されます。
〈スイッチ〉
擬似生物を生み出すもので、危険物として扱われています。イリアと同種族の誰かが地球に持ち込んだものですが、詳細は不明です。

評価

本作は、第14回スニーカー大賞で奨励賞を受賞しました。審査員からは、その独創的な設定とストーリー展開が高く評価されました。

既刊一覧

『A&A アンドロイド・アンド・エイリアン 未知との遭遇まさかの境遇』 (2010年3月、ISBN 978-4-04-474809-8)
『A&A アンドロイド・アンド・エイリアン 星にいくつかの願いを』 (2010年10月、ISBN 978-4-04-474820-3)

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