A&Mレコード

A&Mレコードの概要

A&Mレコード（エー・アンド・エム・レコード）は、アメリカのユニバーサル・ミュージック・グループに属するレコードレーベルであり、インタースコープ・ゲフィン・A&Mレコードの一部として活動しています。このレーベルは1962年に、音楽プロデューサーのハーブ・アルパートとビジネスマンのジェリー・モスによって設立されました。レーベル名は彼らの頭文字に由来しており、その後数十年にわたり、多くのヒット曲を世に送り出しました。

歴史的背景

設立当初、A&Mレコードはハーブ・アルパート自身の作品を発表するために立ち上げられました。彼のスタイルはメキシコのマリアッチ音楽とアメリカン・ポップスを融合させたもので、“アメリアッチ”として多くのファンを魅了しました。1965年にはクリス・モンテスが移籍し、アルパートの推薦で彼の楽曲をカバー。これが大ヒットし、モンテスはソフト・ポップスの代表的存在となりました。これを皮切りに、1966年から1968年にかけて、セルジオ・メンデスの「セルジオ・メンデス&ブラジル'66」が続々とヒットを飛ばし、A&Mレコードは黄金時代に突入します。

1960年代後半には、スワンプ・ロックやブリティッシュ・ロックなど新しい音楽ジャンルに挑戦し、さらなる成長を遂げました。特に1970年代にはカーペンターズの成功により、業界内での地位を確立しました。また、その後もピーター・フランプトンやポリスなど、多彩なアーティストを抱える総合レーベルへと成長しました。

会社の変遷

1993年にはポリグラムの傘下となり、以降は日本においてもポリグラムを通じて数々の作品がリリースされました。レーベルは多くの時代を経てもなお、ユニバーサルミュージック内で存在感を発揮し続けています。日本では、松田聖子やイエロー・マジック・オーケストラといった日本人アーティストもA&Mからリリースされました。特に2004年からはユニバーサルミュージックジャパンの一部として、邦楽制作部門にも関与しています。

所属アーティスト

A&Mレコードは数々の著名アーティストを誇ります。ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスをはじめ、カーペンターズ、ジョー・コッカー、スティングなど、多くの名曲を生み出したアーティストが所属していました。さらに、エレファントカシマシやback numberといった、現在でも活躍するアーティストもA&Mからリリースしており、音楽シーンに多大な影響を与えています。

現在の位置づけ

現在、A&Mレコードはレコードブランドとしての機能を持ちながら、音楽業界全体において重要な役割を果たしています。歴史の中で培った多様性と創造性は、今もなお多くのアーティストにインスピレーションを与え続けており、今後の展望にも大いに期待が寄せられています。音楽ファンは、A&Mレコードのリリースを通じて新たな才能に出会うことができるでしょう。

もう一度検索