AGCテクノグラス

AGCテクノグラス株式会社：特殊ガラスのリーディングカンパニー

AGCテクノグラス株式会社は、AGCグループの一員として、特殊ガラスの製造と開発を担う企業です。その歴史は古く、前身である岩城硝子株式会社は1883年（明治16年）に創業されました。130年以上にわたる歴史の中で、耐熱ガラス食器や電球、テレビのディスプレイ用部材など、時代のニーズに応じた多様な製品を開発し、社会に貢献してきました。

歴史と変遷

岩城硝子株式会社は、創業以来、特殊ガラス技術を磨き上げてきました。1960年代には耐熱ガラス食器や電球用ガラスの製造、1980年代にはテレビのディスプレイ用部材の生産を手掛けるなど、常に時代の最先端技術を取り入れてきました。1999年には東芝硝子株式会社と合併し、旭テクノグラス株式会社として新たなスタートを切ります。この合併により、技術力と事業規模が拡大し、更なる発展の基盤を築きました。耐熱ガラス食器では「iwaki」、理化学用品では「IWAKI」ブランドを確立し、高いブランド認知度を獲得しました。2005年にはAGC株式会社の完全子会社となり、2007年には現在の社名であるAGCテクノグラス株式会社へと改称されました。

多様な製品群

AGCテクノグラス株式会社は、電子・光学部材、レンズ製品、工業用ガラス製品、ガラス線量計、ハウスウエア、理化学用製品、ティッシュカルチャー製品など、幅広い分野にわたる製品を提供しています。

電子・光学部材: デジタルカメラやスマートフォン、スマートグラスなどに使用される高精度なガラスフィルターや高屈折率ガラス基板などを製造しています。具体的には、デジタルカメラのCCDやCMOSイメージセンサーの感度を人間の視覚に合わせる視感度補正フィルターや、次世代ディスプレイ、AR/MRグラスに使用される高屈折率・高透過率ガラス基板、半導体パッケージ用ガラス基板などを開発・生産しています。SWガラス基板は、シリコンと非常に近い膨張係数を持ち、シリコン基板との接合一体化が可能なため、MEMSセンサー等の高精度なセンシングを可能としています。
レンズ製品: 耐熱性・耐久性に優れたホウケイ酸ガラスを用いた、プロジェクター用フライアイレンズ、マルチレンズアレイ、コンデンサーレンズなどを製造しています。複雑な金型設計と高精度なレンズ成形技術、多種コーティング技術によって、光のコントロールを可能にしています。
工業用ガラス製品: ホウケイ酸ガラスを主とした耐熱・耐久性に優れたガラス管、採光用ガラス瓦、石油ストーブの燃焼筒、防爆用照明カバー、検知管用ガラス、住宅・採光用ガラス瓦などを提供しています。
ガラス線量計: 銀活性リン酸ガラスを用いた放射線被ばく量測定システムで、原子力発電所、医療機関など幅広い分野で使用されています。
ハウスウエア: 「iwaki」ブランドの耐熱ガラス食器は、料理の下ごしらえから保存まで幅広く使える、優れた機能性とデザイン性を兼ね備えています。
理化学用製品: 「IWAKI」ブランドの理化学用ガラス製品は、高品質なホウケイ酸ガラスを使用し、ビーカー、フラスコ、メスシリンダーなど、実験に不可欠な各種容器や計量器を提供しています。
* ティッシュカルチャー: 「IWAKI」ブランドの細胞培養用プラスチック製品は、国内工場で厳しい品質管理の下、生産され、研究者の皆様に提供されています。

未来への展望

AGCテクノグラス株式会社は、長年の経験と高い技術力を活かし、今後も特殊ガラス分野におけるイノベーションをリードし、多様な産業の発展に貢献していくことでしょう。 時代の変化を捉え、常に新しい技術に挑戦し続ける姿勢は、同社の今後の発展を約束するものです。

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