ALICE X

アリスが1987年12月15日にリリースしたアルバム『ALICE X』は、1981年の『ALICE IX 謀反』以来、約6年半ぶりのオリジナル・アルバムとして、ファン待望の作品となりました。ポリスターから発売された本作は、アリスの再始動を象徴する一枚です。

1981年11月7日の後楽園球場での「アリス・ファイナル」をもって活動を休止していましたが、1987年に再始動を果たしました。メンバーである谷村新司と堀内孝雄は、それぞれソロ活動で成功を収めていましたが、再びアリスとして集結し、新たな音楽を創造しました。

アルバムに先駆けてリリースされたシングル「BURAI」も収録されており、アルバムの発売と同時にCD、LP、カセットテープがリリースされました。その後、1992年と1994年にはCDが再リリースされ、長く愛される作品となっています。

アルバム全体の編曲は佐々木誠が担当し、アリスの楽曲に新たな彩りを加えています。

収録曲は以下の通りです。

1. さよならD.J.
2. BURAI
3. アガサ
4. 平凡
5. テーブルという名の海
6. 4月の魚
7. 穏やかな月
8. 心の場所
9. 19の時
10. セントエルモスの火

これらの楽曲は、全作詞を谷村新司が、全作曲を堀内孝雄（一部楽曲は矢沢透）が手掛けています。特に、矢沢透が作曲した「アガサ」「テーブルという名の海」「4月の魚」「19の時」は、アルバムに多様性をもたらしています。また、「セントエルモスの火」は谷村新司が作曲を手掛けています。

「BURAI」のB面曲である「アガサ」や、「平凡 （ニュー・ヴァージョン）」のB面曲である「4月の魚」など、シングルと合わせて聴くことで、より深くアリスの世界観を堪能できます。

アリスの再始動と、新たな音楽への挑戦が詰まった『ALICE X』は、1987年の音楽シーンにおいて重要な作品の一つです。また、1988年の音楽シーンにも影響を与えました。

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