ANZENグループ

ANZENグループ：東京のタクシー事業者（国際自動車グループ）

ANZENグループは、かつて東京23区武三地区を営業エリアとしていたタクシー事業者です。正式名称は「ANZEN Group株式会社」でした。

2017年8月1日に国際自動車株式会社へ合併され、その歴史に幕を閉じました。

歴史

1960年に板橋区坂下で創業した安全興業株式会社がANZENグループの始まりです。2004年からは、ANZEN板橋株式会社、ANZEN品川株式会社、ANZEN新宿株式会社といった運営子会社を束ねる「ANZEN Group株式会社」として再編されました。

2007年には、投資ファンドのヴァリアント・パートナーズに株式が譲渡され、経営権が同社に移ります。代表取締役社長も創業家一族出身の太田雅彦氏から、ヴァリアントパートナーズの本村正秀氏へと交代しました。

2010年12月、ヴァリアント・パートナーズは保有するANZEN株すべてをkmホールディングスへ売却する株式譲渡契約を締結。2011年1月には国際自動車グループ傘下となり、2014年までにグループ全社が国際自動車株式会社板橋・新宿・世田谷へと社名変更しました。

国際自動車への合併後、2020年9月に国際自動車が分社を整理した結果、ANZENグループ由来の法人格は国際自動車株式会社T2のみとなっています。

沿革

1960年：安全興業株式会社として創業
1983年：製薬会社三共（現・第一三共）の子会社だった三共交通（品川区）を譲受し合併
1999年：チェッカーキャブ所属の東都コミタスとEM自交無線（現・EM無線）所属の東興自動車交通を吸収合併。それぞれ品川営業所・玉川営業所とする
2000年：安全自動車へ社名変更。チェッカーキャブに所属していた東海自動車を吸収合併し世田谷営業所とする
2004年：3社に分社
2008年：本社を新宿区中落合から板橋区坂下へ移転。ANZEN新宿株式会社が牛込営業所ならびに駒込営業所を廃止
2011年：株式の譲渡により国際自動車グループ傘下となる
2012年：ANZEN品川株式会社が2月14日に品川営業所を廃止。ANZEN新宿株式会社が7月15日に江東営業所を廃止し坂下営業所を開設
2013年：ANZEN品川株式会社が国際自動車株式会社（世田谷）へ社名変更
2014年：ANZEN新宿株式会社落合営業所が国際自動車株式会社（新宿）へ社名変更、ANZEN板橋株式会社板橋営業所がANZEN新宿株式会社坂下営業所を統合した上で国際自動車株式会社（板橋）へ社名変更
2017年8月1日：ANZEN Group株式会社が国際自動車へ吸収合併され解散

車両・営業上の特徴

2011年時点で約640台の車両を運行していました。2012年3月16日より、車両を自社仕様から国際自動車仕様へ順次更新したため、2013年時点ではANZENグループ独自の仕様は全廃されました。

車両

全車に自社無線を搭載。塗装はボンネットを朱色、帯・屋根・Cピラーを白色としていました。黒塗りのハイグレード車も導入されていました。

喫煙車

ANZENグループは社団法人東京乗用旅客自動車協会（東旅協、現：一般[[社団法人]]東京ハイヤー・タクシー協会）に加盟していませんでした。そのため、同協会が2008年1月7日にタクシー内での全面禁煙を実施した後も、喫煙可能でした。しかし、「喫煙車」の表示がなかったことから、禁煙車を当然とする利用者との間でトラブルも発生していました。2009年4月以降は全車両が禁煙車となり、東旅協と歩調を合わせる形となりました。

独自サービス

日本初の航空会社マイレージ提携およびクレジットカードオンライン決済を導入した事業者でした。2008年1月には、地域・予約時間に応じて料金が固定される「定額制タクシー」を開始。2009年4月には、病院の順番取り、薬の代理受取りと配達、子供の送迎、買い物代行、ペットの配送などを行う「サポートタクシー」を開始しました。

関連項目

国際自動車
* 安全タクシー（曖昧さ回避）

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