Adobe AIR

Adobe AIRは、ハーマン・インターナショナルによって開発されている、クロスプラットフォーム対応のランタイム環境です。これにより、デスクトップ、スマートフォン、タブレット、スマートテレビなど、様々なデバイス上で動作するアプリケーションを開発・実行できます。

技術的特徴

Adobe AIRは、Adobe Flash、Adobe Flex、WebKitといった技術を基盤としており、開発者はHTML、Ajaxなどのウェブ開発技術を駆使してアプリケーションを構築できます。これにより、ウェブ開発の知識を活かしつつ、リッチなデスクトップアプリケーションやモバイルアプリケーションを効率的に開発することが可能となります。

当初、Adobe Integrated Runtime（略称：AIR）という名称でアドビによって開発されていましたが、2019年6月にハーマン・インターナショナルへ開発が移管されました。

バージョン履歴

Adobe AIRは、その開発過程で数々のバージョンアップを経て、機能と対応プラットフォームを拡充してきました。

初期バージョン: 1.0系から始まり、1.5系、2.0系、そして2.5系と進化しました。
2.5系: このバージョンでは、デスクトップアプリに加え、スマートフォンアプリの開発も視野に入れた機能拡張が行われました。これにより、AIRはより幅広いデバイスに対応できるようになりました。
3.0以降: GPUによる3D処理への対応が開始され、より高度なグラフィックスを必要とするアプリケーション開発が可能になりました。バージョン3.9の次には、バージョン4.0が予定されていましたが、Adobe Flash Playerとのバージョンを合わせるため、4の次は13となりました。その後のバージョンアップは、メジャーバージョンを1ずつ進める形に変更されました。
33.0以降: アドビからハーマン・インターナショナルへと開発が移管されました。

対応プラットフォーム

Adobe AIRは、以下のオペレーティングシステムに対応しています。

Windows: 多くのWindows環境で動作します。
macOS: macOS環境でも利用できますが、PowerPC MacはAIR 2.5のサポート対象外となります。
Android: AIR 2.5以降のバージョンでサポートされています。これにより、Androidデバイス向けのアプリケーション開発が可能です。
iOS: AIR 2.6以降のバージョンでサポートされています。これにより、iOSデバイス向けのアプリケーション開発が可能です。

外部リンク

Adobe AIR
Adobe AIR のダウンロード
Adobe AIR リリースノート(32以前)
Adobe AIR リリースノート(33以降)

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