Amazon マシンイメージ

Amazon マシンイメージ (AMI) について

Amazon マシンイメージ (AMI) は、Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) 環境において仮想マシンを構築するために用いられる、特別な仮想アプライアンスです。これは、EC2 で提供されるサービスの展開における基本単位として機能します。

AMI の構成要素

他の仮想アプライアンスと同様に、AMI の主要な構成要素は、オペレーティングシステム（Linux、Unix、Windows など）と、そのサービスや一部機能を提供するために必要な追加ソフトウェアを含む、読み取り専用のファイルシステムイメージです。

AMI のファイルシステムは、圧縮、暗号化、署名が施された後、10MB 単位のチャンクに分割され、Amazon S3 にアップロードされて保存されます。また、AMI に関する情報（名前、バージョン、アーキテクチャ、デフォルトのカーネル ID、解読キー、ファイルシステムチャンクのダイジェストなど）を格納する XML マニフェストファイルも存在します。

AMI 自体にはカーネルイメージは含まれておらず、Amazon とそのパートナー（Red Hat、Canonical、Microsoft など）が管理する、承認された安全なカーネルリストから選択できるデフォルトのカーネル ID へのポインタのみが含まれます。ただし、ユーザーは AMI を起動する際に、デフォルト以外のカーネルを選択することも可能です。

サポートされるオペレーティングシステム

EC2 サービスが開始された当初は Linux のみがサポートされていましたが、その後、サン・マイクロシステムズの OpenSolaris や Solaris Express Community Edition も利用可能になりました。2008 年 10 月には、Windows Server 2003 および Windows Server 2008 がサポート対象に追加されました。2010 年 12 月には FreeBSD の実行が報告され、2011 年 3 月には NetBSD AMI が利用可能になり、2012 年 11 月には Windows Server 2012 のサポートも追加されました。このように、AMI は多様なオペレーティングシステムに対応しています。

Amazon Linux AMI

Amazon は、Red Hat Enterprise Linux をベースとした独自の Linux ディストリビューションである Amazon Linux AMI を提供しています。これは 2010 年から開発が進められ、2011 年 9 月から実運用環境で利用されています。最新バージョンは 2017.03 で、Linux カーネル 4.9 などが使用されています。

AMI の種類

AMI には、以下の 3 つの主要な種類があります。

パブリック: 誰でも利用できる AMI イメージです。
ペイド: Amazon DevPay に登録された有料 AMI イメージで、購読することで利用できます。DevPay を利用すると、開発者は Amazon の使用料を値上げしたり、月額購読料を追加したりできます。
共有: 特定の開発者によってアクセス許可を与えられた Amazon EC2 ユーザーのみが利用できるプライベートな AMI です。

参考文献

Creating and preparing AMIs
Amazon Web Services Developer Community : Amazon Machine Images (AMIs)
Amazon Linux AMI

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