Amazon Product Advertising API(Amazon商品広告API)は、Amazonが提供する
Webサービスであり、アプリケーションプログラマーがAmazonの膨大な製品カタログデータにアクセスするためのインターフェースです。このAPIを利用することで、サードパーティのウェブサイトやアプリケーションは、Amazonの商品情報を取得し、表示したり、販売したりすることが可能になります。APIは、SOAPプロトコルまたはRESTプロトコルのいずれかを介してアクセスできるため、開発者は自身の環境に合わせて柔軟に組み込むことができます。
このAPIは、
Amazon Web Services(AWS)とは異なるサービスである点に注意が必要です。Product Advertising APIは、Amazonの製品データを活用するための専用APIであり、AWSはクラウドコンピューティングサービス全般を提供するプラットフォームです。
対象ユーザー
Amazon.comは、Product Advertising APIを主に3種類のユーザーに向けて提供しています。
アソシエイツ:自身のウェブサイトやブログでAmazonの商品を紹介し、アフィリエイト収入を得たいと考えているユーザーです。Product Advertising APIを利用することで、より効果的なアフィリエイトリンクを生成したり、商品情報をカスタマイズして表示したりできます。
ベンダー:Amazonのプラットフォームで商品を販売している事業者です。APIを通じて、在庫管理や商品データのバッチ処理を効率化できます。
開発者:Amazonの機能を自身のアプリケーションに組み込みたいと考えているサードパーティの開発者です。APIを利用することで、Amazonの商品検索機能や商品情報をアプリケーションに統合できます。
主な機能
Product Advertising APIを利用することで、以下の機能が利用できます。
製品カタログの検索・閲覧:Amazonの製品カタログをキーワードやカテゴリで検索したり、閲覧したりできます。
詳細な製品情報の取得:商品の説明、価格、レビュー、画像などの詳細情報を取得できます。
顧客のショッピングカートとの連携:顧客のショッピングカートに商品を簡単に追加できます。
顧客がサードパーティのウェブサイトやアプリケーションを通じてAmazonの商品を購入すると、そのサイトの運営者は、紹介料として最大8%(Amazonアソシエイト・プログラムとAPIを組み合わせた場合)の収益を得ることができます。
目的
Product Advertising APIの主な目的は、Amazonの商品を販売するためのパートナーを増やし、それによって収益を向上させることです。このAPIは、主にAmazonが利益を得られる可能性のあるアプリケーションの開発者や、Amazonの利益に貢献する可能性のあるパートナーに提供されています。
参考資料
以下の書籍は、Product Advertising APIに関する知識を深める上で役立ちます。
Paul Bausch (2003). Amazon Hacks: 100 Industrial-Strength Tips and Tools, O'Reilly Media.
ISBN 0-596-00542-3.
Jason Levitt (2005). The Web Developer's Guide to Amazon E-commerce Service: Developing Web Applications Using
Amazon Web Services And Php, Lulu Press.
ISBN 1-4116-2551-X.
関連情報
Amazon Web Services:Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービス。
Product Advertising API(リンク作成用API):Product Advertising APIの公式ドキュメント。