Ambivalence

『ambivalence』 - 崎谷健次郎の5枚目のアルバム

崎谷健次郎による5枚目のオリジナルアルバム『ambivalence』は、1991年4月21日にリリースされました。この作品は、前作『ただ一度だけの永遠』から1年の間を経て、英語のタイトルを用いた2年ぶりの作品となっています。プロデュースも崎谷自身が手がけており、彼の音楽的な成長が見受けられます。

残念ながらこのCDは現在廃盤となっておりますが、2018年にデジタルリマスターが施され、各種配信サービスで再び楽しむことが可能です。

制作の背景

本アルバムは、シンセサイザーを巧みに取り入れたポップなスタイルが特徴的で、前々作『KISS OF LIFE』よりもさらに聴きやすく、シンプルかつユニークな仕上がりとなっています。また、ゲストミュージシャンの起用方法も考慮されており、それによって新しい音楽体験をリスナーに提供しています。

特に、曲の中には、さまざまな実験的な要素が盛り込まれています。「LOVELY PETRUSHUKA」では友人の種ともことの会話を大胆にサンプリングし、「1980年の放課後」では友人の楠瀬誠志郎や上田浩恵とのコラボレーションにより、単なるバックコーラスを超えた独自の音楽ユニットのような印象を与えています。また、「狂えるSEPTEMBER」ではKATSUMIとの歌の掛け合いが非常に心地よく仕上がっています。

このアルバムには、既存の楽曲がリミックスされているものも多く含まれており、崎谷自身がほぼ全ての作詞作曲を手がけている点が大きな特徴です。これにより、彼の音楽的ビジョンがより鮮明に伝わってきます。

特徴的な楽曲と収録内容

本作には全11曲が収められており、各曲には崎谷自身の特色が浮き彫りになっています。特に「意味」という曲は、原田知世の1990年のアルバム『Blue In Blue』に提供した「夢迷賦」のセルフカバーにあたります。この曲では、三柴理とのピアノ連弾によるアレンジが施されており、新たに斉藤由貴が提供した歌詞が印象的です。

他の収録曲には以下のものがあります:

• - LOVELY PETRUSHUKA
• - 孤独の標的（Remix）
• - 科学的恋愛
• - きみのために僕がいる（Remix）
• - SWEET EFFECTION
• - 25:00の嵐
• - 意味
• - 1980年の放課後
• - 潮騒の時（THE SOUND OF WAVE）
• - 狂えるSEPTEMBER
• - 夜のない一日（Remix）

本作は軽やかなサウンドと実験的なアプローチが融和された、崎谷健次郎の音楽的成長を感じさせる一枚です。聴き終わった後には、次作への期待感が高まることでしょう。

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