Android Go

Android Goは、主にローエンドデバイス向けに開発されたAndroidの特別なディストリビューションです。2GB以下のRAMを搭載したデバイスでの快適な動作を目指し、Android 8（Oreo）で初めて導入されました。

概要

Android Goは、リソースが限られたデバイスでもスムーズに動作するように、様々な最適化が施されています。主な特徴として、以下のような点が挙げられます。

データ使用量の削減: モバイルデータ使用量を抑えるための機能が搭載されています。例えば、データセーバーモードを有効にすることで、バックグラウンドでのデータ通信を制限できます。
最適化されたGoogle Mobile Services: 低リソース環境向けに特別に設計されたGoogle Mobile Servicesが搭載されています。これにより、Googleの各種サービスをより軽量に利用できます。Google開発者サービスもモジュール化され、メモリ消費量が削減されています。
軽量アプリの推奨: Playストアでは、Android Goデバイスに適した軽量アプリが優先的に表示されます。これにより、低スペックなデバイスでも快適にアプリを利用できます。

OSのインターフェース

Android Goのインターフェースは、メインラインのAndroidとはいくつかの点で異なります。特に、クイック設定パネルは、バッテリーやモバイルデータ使用量、利用可能なストレージ容量など、より詳細な情報を表示します。また、最近使ったアプリのメニューはレイアウトが変更され、RAM使用量を抑えるために表示されるアプリ数が4つに制限されています。

さらに、通信キャリアがデータトラッキングなどの設定をメニューに実装できるAPIが提供されており、通信事業者によるカスタマイズの柔軟性が高められています。

バージョン

Android Goは、Androidのバージョンアップに伴い、機能や最適化が進化しています。各バージョンでは、パフォーマンスの改善や新機能の追加が行われています。

日本での展開

日本では、2020年にGeanee ADP-503G/BKが初めてAndroid Go editionを搭載した端末として発売されました。この端末は、ジェネシスホールディングスが製造し、Android 10 Go editionを搭載しています。

端末の特徴: SIMフリー端末で、microSIMカードを2枚挿入できますが、同時利用はできません。対応周波数帯は、LTE：B1/B3/B8/B19、W-CDMA：B1/B6/B19です。
販売: ジェネシスホールディングスの代理店や、その他のSIMフリー端末を取り扱う店舗（通信販売を含む）で購入できます。VoLTEへの対応については明言されていません。

まとめ

Android Goは、低スペックのデバイスでも快適に利用できるように設計されたAndroidの軽量版です。データ使用量の削減やアプリの軽量化、インターフェースの最適化など、様々な工夫が凝らされています。日本でもSIMフリー端末として展開されており、低価格でスマートフォンの基本機能を利用したいユーザーにとって、有力な選択肢の一つとなっています。

関連情報

Android One: Android Oneは、Googleが定める一定の基準を満たしたデバイス向けのプラットフォームです。
* Android 公式サイト: Androidの公式サイトでは、最新情報や開発者向けの情報が提供されています。

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