Angular

Angularは、GoogleのAngularチームと活発なコミュニティによって開発されている、TypeScriptを基盤としたオープンソースのフロントエンドWebアプリケーションフレームワークです。

概要

旧バージョンのAngularJSには、パフォーマンスや機能の理解しやすさにおいて多くの課題がありました。そのため、AngularJSの開発チームは、一からコードを書き直し、全く新しいフレームワークとしてAngularを開発しました。一部の機能や名称は引き継がれていますが、アーキテクチャは根本的に異なっています。

Angularはコンポーネントベースのアーキテクチャを採用しています。全てのAngularアプリケーションは、少なくとも1つのルートコンポーネントを持ちます。各コンポーネントは、ビジネスロジックを処理する関連クラスと、UIを表現するテンプレートで構成されています。複数のコンポーネントを組み合わせることでモジュールを形成し、各モジュールはアプリケーション内の独立した機能単位として動作します。

特徴

Angularには、以下のような特徴があります。

シングルページアプリケーション（SPA）開発に最適: クライアントサイドでの高度なインタラクションを伴うWebアプリケーション開発に適しています。
フルスタックフレームワーク: フロントエンド開発に必要な機能が全て揃っているため、他のライブラリに依存することなく開発を進めることができます。
コンポーネント指向アーキテクチャ: アプリケーションを再利用可能なコンポーネントに分割することで、開発の効率性と保守性を高めます。

AngularとAngularJSの違い

AngularとAngularJSの間には、いくつかの重要な違いがあります。

アーキテクチャ: AngularJSで使用されていたScopeやコントローラーの概念がなくなり、コンポーネントベースのアーキテクチャに完全に置き換わりました。
開発言語: JavaScriptではなく、TypeScriptが推奨される開発言語となりました。TypeScriptの型付け機能により、より堅牢なコードを記述できます。
文法: データバインディングなどの文法が変更され、より効率的な記述が可能になりました。
フィルター: AngularJSのフィルター機能は、Angularではパイプという名称に変更されました。機能はほぼ同じです。

名称について

2012年6月にリリースされたバージョン1は「Angular 1」または「AngularJS」と呼ばれていました。その後、2016年9月にリリースされたバージョン2は「Angular v2」または「Angular 2+」と呼ばれていました。しかし、バージョンリリースサイクルが早いため、バージョン2以降は単に「Angular」と呼ばれることが一般的になりました。

バージョンとリリースサイクル

Angularは、半年ごとにメジャーリリースを実施しています。これにより、フレームワークの進化と最新の技術への対応を迅速に行っています。

今後のリリース

各バージョンは、以前のバージョンとの下位互換性を保つように設計されています。Googleは、年に2回のアップグレードを約束しており、継続的な改善が行われることが期待されます。

サポートポリシーとスケジュール

全てのメジャーリリースは、18ヶ月間サポートされます。最初の6ヶ月間はアクティブサポート期間となり、定期的なアップデートとパッチが提供されます。その後、12ヶ月間は長期サポート（LTS）期間となり、重要な修正とセキュリティパッチのみが提供されます。これにより、長期的なプロジェクトでも安心してAngularを利用することができます。

脚注

詳細な情報については、公式ドキュメントを参照してください。

関連項目

AngularJS
Ajax
Node.js
React
Vue.js

外部リンク

公式ウェブサイト (英語)
Angular 日本語ドキュメンテーション
Angular Material (英語)

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