AntiX

antiX（アンティクス、発音: [ˈæntɪks]）は、Debian安定版をベースにした軽量Linuxディストリビューションです。その特徴は、比較的低いシステムリソースで動作するため、古いコンピュータでも快適に利用できる点にあります。

特徴



  • - 軽量性: 古いコンピュータでも十分に動作するよう設計されています。
  • - Debian互換: APTとDebian互換のリポジトリを利用したアップデートが可能です。これにより、最新のLinuxカーネルとアプリケーションを維持できます。
  • - Systemdフリー: Debianとは異なり、initシステムとしてsysV initまたはrunitを採用しています。これにより、Systemdに依存しないシステム構築が可能です。
  • - 多様なバージョン: ユーザーのニーズに合わせて、フル、ベース、コアの3つのバージョンが用意されています。

バージョン



antiXは、IA-32およびx86-64の2つのアーキテクチャをサポートしており、それぞれに以下の3つのバージョンがあります。

1. フル (Full)
- 多くのアプリケーションがプリインストールされており、すぐに利用を開始できます。
- 4つのウィンドウマネージャ（iceWM、Fluxbox、jwm、herbstluftwm）が付属しています。
- 他のバージョンと比較してサイズが大きいです。
2. ベース (Base)
- ベースシステムのみがインストールされており、ユーザーが自由にアプリケーションを組み合わせられます。
- 4つのウィンドウマネージャ（iceWM、Fluxbox、jwm、herbstluftwm）が付属しています。
3. コア (Core-libre)
- コアシステムのみで、完全に自由なインストールが可能です。
- ウィンドウマネージャは含まれておらず、CLIベースのインストールになります。
- UEFIサポートや暗号化サポートはありませんが、ほとんどのワイヤレスに対応しており、非常にコンパクトなサイズです。

antiX MX



2014年には、MEPISコミュニティとの協力により、antiX MXが開発されました。これは、デフォルトのデスクトップ環境にXfceを使用しており、Debian安定版を直接ベースにしているため、特に安定性が高いのが特徴です。中規模のフットプリントでありながら、高いパフォーマンスを発揮します。しかし、2016年11月以降、DistroWatchではantiX MXはMX Linuxとして独立したディストリビューションとして扱われています。

リリースの歴史



antiXは元々、MEPISをベースとしたディストリビューションでした。MEPIS自体もDebian安定版を基盤としていました。初期のantiXは、MEPISのKDEデスクトップ環境をFluxboxとIceWMウィンドウマネージャに置き換えたもので、古いx86ベースのシステムに適するように開発されました。Debianとは異なり、antiXはsystemdフリーであることが重要な特徴です。

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