Apple Card

Apple Card（アップルカード）の詳細解説

Apple Cardは、Appleが提供するクレジットカードサービスであり、ゴールドマン・サックスとの提携によって発行されています。このカードは、Mastercardの国際ブランドネットワークを利用しており、特にApple製品ユーザーをターゲットにしたサービスが充実しています。Apple Payとの連携を重視しており、iPhone、Mac、Apple Watchなどのデバイスでの利用を想定した機能が特徴です。

概要

Apple Cardは、2019年8月6日にアメリカ合衆国で一部のiPhoneユーザーを対象に招待制で先行リリースされ、同年8月20日には一般向けにサービスが開始されました。このサービスは、2019年3月25日に開催されたApple Special Eventで初めて発表されました。

機能

Apple Cardは、他のクレジットカードと比較して、いくつかの特徴的な機能を持っています。

手数料：延滞料、キャッシング手数料、為替手数料、バックチャージ、管理維持手数料は発生しません。ただし、銀行手数料や交換手数料は請求される場合があります。

報酬プログラム：Apple Payを利用して買い物をすると、Daily Cashと呼ばれる2%のキャッシュバックサービスが適用されます。Apple StoreやApp StoreでのApple製品・サービスの購入、UberやUberEatsの利用では3%のキャッシュバックが得られます。ただし、チタン製の物理カードを使用した場合のキャッシュバック率は1%になります。キャッシュバックは、Apple Wallet内のApple Pay Cashに毎日入金されます。

プライバシー：セキュリティを重視しており、決済時には実際のクレジットカード番号ではなく、独自の番号が使用されます。この番号は、デバイスのSecure Elementチップに保存され、支払いの際にはFace IDやTouch IDで認証する動的セキュリティコードが生成されます。これにより、Appleはユーザーの購入履歴や金額などの情報を把握することができません。

提携

Appleは、カード発行元としてゴールドマン・サックス、国際ブランドとしてMastercardと提携を結んでいます。

物理カード

Apple Payに対応していない店舗では、チタン製の物理カードを利用することができます。このカードは、申し込み時にアプリ内で発行をリクエストできます。

デザイン：カードの表面には、契約者の氏名と、Apple、Mastercard、ゴールドマンサックスのロゴのみが記載されています。ICチップは搭載されていますが、カード番号、セキュリティコード、使用期限、署名欄は記載されていません。これらの情報は、必要な場合にApple Walletアプリで確認することができます。

* 注意点：物理カードは非接触型決済に対応していないため、非接触型決済を利用する際はApple Payを使用する必要があります。

アクティベーション方法

物理カードのアクティベーションは、カードを申請したiPhoneで専用のパッケージ下部にタッチすることで行います。画面の指示に従い、ボタンをタップすると約5秒でアクティベーションが完了します。このプロセスでは、パッケージがユーザーのWalletアプリと紐づけられるため、他のユーザーのiPhoneではアクティベーションできません。このセキュリティ機能により、カード所有者本人のiPhoneでなければカードを使用することができません。

まとめ

Apple Cardは、Apple製品との親和性が高く、セキュリティとプライバシーに配慮したクレジットカードサービスです。Apple Payでの利用を前提としていますが、物理カードも用意されており、状況に応じて使い分けることができます。独自の報酬プログラムや手数料の低さも魅力であり、Appleユーザーにとっては非常に便利なカードと言えるでしょう。

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