Ayu-mi-x 4 + selection

ayu-mi-x 4 + selection：浜崎あゆみのリミックスアルバムの世界

2002年3月20日、浜崎あゆみのリミックスアルバム『ayu-mi-x 4 + selection』が、異なるリミックス形態の2タイトル同時発売という異例のリリース形態で発表されました。このアルバムは、それまでの『ayu-mi-x』シリーズの集大成ともいえる作品で、4thアルバム『I am...』とベストアルバム『A BEST』に収録された楽曲を、多様なリミックスアレンジで聴くことができます。

2つの異なる魅力：ノンストップメガミックスとアコースティックオーケストラ

『ayu-mi-x 4 + selection』は、大きく分けて2つのバージョンで構成されています。1つは、複数の楽曲がノンストップでミックスされた「Non-Stop Mega Mix Version」、もう1つは、オーケストラアレンジによる「Acoustic Orchestra Version」です。

Non-Stop Mega Mix Version：ダンスミュージックの渦

「Non-Stop Mega Mix Version」は、国内外の著名なリミキサー陣が参加し、テクノ、トランス、ハウスなど、多様なダンスミュージックの要素を取り入れた、華麗で躍動感あふれるミックスとなっています。各楽曲のリミックスバリエーションも豊富で、聴き応えのある内容です。収録されている楽曲は、浜崎あゆみの代表曲に加え、『ayu-mi-x』シリーズからセレクトされた楽曲も含まれており、シリーズファンにとっても嬉しい選曲と言えるでしょう。アルバムのビジュアルコンセプトは「fake Japanese」で、当時、話題を呼びました。

ディスク1は、上田正治氏によるマスターミックス、ディスク2は、過去の『ayu-mi-x』シリーズからの選りすぐりの楽曲を収録したエクステンデッドバージョンで構成されています。参加リミキサーには、Jonathan Peters、Hex Hector、Razor、Junior Vasquezなど、海外の一流アーティストから、国内のベテランDJ、そして新進気鋭のアーティストまで幅広く参加し、それぞれの持ち味を生かしたリミックスが展開されています。特に、83Key、Floor Divisionsによる「I am...」のTranstic Break MixやFloor Divisions Remixは、オリジナルとは異なる魅力でファンを魅了しました。また、Warp Brothersによる「still alone」のリミックスは、シングル「Free & Easy」にも収録されており、人気を博しました。

Acoustic Orchestra Version：静寂の中の叙情

一方、「Acoustic Orchestra Version」は、オーケストラアレンジによる、しっとりとした聴き心地が特徴です。これまでとは一味違う、静寂の中に潜む叙情的な世界観を堪能できます。CMJK、CHOKKAKU、Jun Kajiwaraなど、実力派アレンジャー陣によるアレンジは、楽曲本来の美しさを引き立て、新しい魅力を与えています。「Dearest」のアコースティックオーケストラバージョンは、第52回NHK紅白歌合戦でも使用され、大きな話題となりました。このバージョンは後にシングル「No way to say」にも収録されるほどの人気となりました。

また、このバージョンには過去の『ayu-mi-x』シリーズからの楽曲も再収録されており、シリーズを通して楽曲を聴き比べる楽しみも提供しています。収録楽曲の多くは『I am...』からの選曲ですが、『ayu-mi-x II version Acoustic Orchestra』や『ayu-mi-x III Acoustic Orchestra Version』からの再収録も含まれており、シリーズのファンにはたまらない選曲となっています。 ボーカルは、一部楽曲で『I am...』収録の「gone with the wind ver.」を使用している点も特徴です。

まとめ：多彩な魅力を凝縮した、決定版リミックスアルバム

『ayu-mi-x 4 + selection』は、ノンストップメガミックスとアコースティックオーケストラという、対照的な2つのバージョンを同時収録することで、浜崎あゆみの楽曲の多面的な魅力を余すことなく伝えています。ダンスミュージック好きも、しっとりとしたバラードの世界観を求める人も、どちらも満足できる、まさに決定版リミックスアルバムと言えるでしょう。 それぞれのバージョンで異なる魅力を放つこのアルバムは、浜崎あゆみの音楽性を深く理解する上で、欠かせない作品です。

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