B&H航空

B&H航空（B&H Airlines）は、ボスニア・ヘルツェゴビナにかつて存在した航空会社です。サラエヴォ国際空港を拠点とし、同国のフラッグキャリアとして国内外に定期便やチャーター便を運航していました。

歴史

1994年、エア・ボスニアとして設立されました。しかし、2003年秋には負債の増加により経営破綻し、全ての運航を停止するという事態に陥りました。その後、2004年春に内閣がエア・ボスニアの再建を決定し、2005年6月にはB&H航空と改称し、2機のATR 72型機で運航を再開しました。

当初、会社の所有はボスニア・ヘルツェゴビナ政府(51%)とEnergoinvest(49%)の共同でしたが、2007年後半に政府は株式の売却を発表しました。2008年には、トルコ航空やクロアチア航空が交渉に入ったと報じられました。株式のオークションには、トルコ航空、マレーシアのコミンテル・コーポレーション、ロイヤル・ヨルダン航空を含むヨルダンのコンソーシアムが入札しました。

2008年10月29日、ボスニア政府はトルコ航空を最高入札者として選出しましたが、2012年6月、トルコ航空はこの合弁事業を終了しました。ボスニア政府はトルコ航空の出資分（49％）を買い戻し、その後はボスニア政府(99.93％)とEnergoinvest(0.07％)による共同所有となりました。

2013年4月には、唯一飛行可能であったATR72がメンテナンスで使用できなくなり、フライトをキャンセルせざるを得ない状況が発生しました。

2015年6月、ボスニア・ヘルツェゴビナ政府は同社の精算を決定しました。精算時の負債総額は1,700万米ドルを超えていました。最後の商用飛行は2015年6月11日に行われ、2015年7月2日に航空運輸事業許可が取り消されました。

就航都市

B&H航空は以下の都市に就航していました。

ボスニア・ヘルツェゴビナ
サラエヴォ
バニャ・ルカ
モスタル
北マケドニア
スコピエ
スイス
チューリッヒ
ドイツ
フランクフルト
シュトゥットガルト
ケルン/ボン
トルコ
イスタンブール
クロアチア
ザグレブ（クロアチア航空とのコードシェア）
セルビア
ベオグラード（Jat航空とのコードシェア）

2008年度には、トルコのイスタンブール、アンタルヤ、ボドルムへチャーター便も運航していました。

保有機材

ATR 72　2機
パイパーPA-34-200T SenecaII　1機（チャーター便用）
CASA 212-200 D　1機（貨物用）

業績

旅客数および収入に関するデータは以下の通りです。(※1兌換マルクは約82円)

詳細なデータは提供されていません。

関連項目

航空会社の一覧

外部リンク

* B&H航空HP（ボスニア語）

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