B1角座

B1角座の概要と歴史

B1角座（ビーワンかどざ）は、2004年から2008年の間、松竹芸能が運営した演芸場です。この場所は道頓堀に位置し、松竹芸能が自主興行を行うために設立されました。日本の演芸文化の一部として、数多くの芸人がここでパフォーマンスを行い、多くの観客を魅了しました。

開館に至るまでの経緯

B1角座の歴史は、親会社である松竹の道頓堀劇場「角座」の運営から始まります。この角座は1958年に開館し、松竹芸能はここで演芸興行を行っていましたが、1984年に閉鎖されることとなります。角座の閉館は、芸人たちの移籍や解散を引き起こし、松竹芸能にとって大きな打撃となりました。

その後、松竹は1987年に道頓堀の映画館を改装し、「演芸の浪花座」をオープンしますが、これも2002年に閉館され、松竹芸能は一時的にパチンコ店の小ホールを借りて興行を続けることになります。

B1角座の設立

そして、2004年に入り、松竹芸能は「角座」の復活を目指して新たな演芸場を設立しました。開館は2004年1月1日で、場所は旧「角座」があった「角座ビル」の地下に位置する飲食店跡でした。B1角座の名前は、そこに由来しています。

この施設は、収容人数150席で、昼の時間帯は若手からベテランまでさまざまな芸人が出演する寄席が行われ、夜は若手芸人によるお笑いライブが開催されていました。また、人気バラエティ番組の収録地としても利用されました。

閉館とその後

しかし、2008年に松竹芸能は角座ビルの再開発のため、同年5月31日をもってB1角座を閉館することを発表しました。閉館の噂は数年前から存在しており、実際にメディアでも報じられることがありましたが、松竹芸能はこれを否定していました。最終日は、正司敏江・玲児がトリを務める寄席と特別なオールナイトイベントが行われ、4年5ヵ月の歴史に幕を下ろしました。

B1角座の閉館後、松竹芸能は新たな劇場を移転し、興行を続けるものの、以前のような頻繁な興行は行えなくなりました。しかし、2013年には道頓堀で演芸興行を復活させ、新たに「松竹芸能 DAIHATSU MOVE 道頓堀角座」を開場しました。

B1角座の特異性とその位置づけ

B1角座は、松竹芸能が自主興行を行っていた珍しい事例であり、この点が角座や浪花座とは異なります。松竹本社に依存することなく、柔軟に演芸興行を行うことができたため、多くの芸人がこの場所で活躍することができました。

B1角座は短期間の運営でしたが、その存在は多くの人々に記憶され、演芸文化の一端を担ったと言えるでしょう。

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