BALLAD 名もなき恋のうた

BALLAD 名もなき恋のうた

『BALLAD 名もなき恋のうた』は、2009年に公開された日本の時代劇映画です。アニメ映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』を原案とし、戦国時代の武士と姫の悲恋を壮大なスケールで描いています。

概要

本作は、国民的アニメ『クレヨンしんちゃん』の劇場版の中でも特に評価の高い『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』を実写化した作品です。監督は、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズで知られる山崎貴が務めました。主演は草彅剛、ヒロインは新垣結衣が演じ、戦国時代の身分違いの恋を切なくも美しく表現しています。

物語は、戦国時代の武士である井尻又兵衛と、春日の国の姫である廉姫を中心に展開されます。又兵衛は「鬼の井尻」と恐れられるほどの武勇の持ち主ですが、廉姫に対しては身分の違いから想いを伝えることができません。そんな中、現代からタイムスリップしてきた少年・川上真一との出会いが、二人の運命を大きく変えていきます。

制作の背景

山崎貴監督は、『ラスト サムライ』のロケ現場を見学したことがきっかけで、日本でも本格的な合戦時代劇が作れるのではないかと考えました。そして、『アッパレ!戦国大合戦』を原案に選んだ理由として、「『ラスト サムライ』に対抗するためにジャンルを問わず自分が知っているストーリーの中で一番いい物を使いたかった」と語っています。

撮影には、『ALWAYS 三丁目の夕日』と同様にVFXが多用され、美しい風景や迫力のある合戦シーンが描かれています。また、山崎監督は「子供にも見てほしい」という思いから、合戦時に出血する場面を極力減らすなどの配慮もしています。

ストーリー

戦国時代の天正二年。春日の国の姫・廉姫は、その美しさから強国の藩主・大倉井高虎に求婚されます。しかし、廉姫は密かに又兵衛に想いを寄せており、又兵衛もまた廉姫を愛していました。そんな中、現代からタイムスリップしてきた少年・川上真一が現れ、二人の仲を取り持とうとします。真一の両親もまた、ひょんなことから戦国時代にタイムスリップしてきてしまい、事態は思わぬ方向へ。

高虎は婚儀を拒否されたことに激怒し、春日の国に攻め込んできます。わずかな兵力で城を守る又兵衛たちは絶体絶命の危機に陥りますが、川上一家の助けもあり、高虎との一騎打ちに勝利します。しかし、その代償として、又兵衛は命を落としてしまうのです。

現代に戻った真一たちは、春日城の城跡で廉姫が未来に残したメッセージを見つけます。それは、時を超えて川上一家への感謝を伝える、切ないメッセージでした。

キャスト

井尻又兵衛：草彅剛
廉姫：新垣結衣
川上真一：武井証
川上美佐子：夏川結衣
川上暁：筒井道隆
大倉井高虎：大沢たかお

スタッフ

監督・脚本・VFX：山崎貴
原案：映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』
音楽：佐藤直紀

主題歌

alan「BALLAD 〜名もなき恋のうた〜」

『BALLAD 名もなき恋のうた』は、戦国時代の武士と姫の身分違いの恋、そして時を超えた人々の絆を描いた感動的な作品です。美しい映像と音楽、そして豪華キャストの演技が、観る人の心を深く揺さぶります。

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