BASF

BASFの概要

BASF（ビーエーエスエフ）は、ドイツ南西部のルートヴィヒスハーフェンに本社を持ち、150年以上の歴史を有する世界最大の総合化学企業です。フランクフルト、ロンドン、スイス、ニューヨーク、東京などの証券取引所に上場しています。

BASFは、1885年にフリードリヒ・エンゲルホルンによって設立された「バーディシェ・アニリン・ウント・ゾーダ・ファブリーク」が起源です。当初は炭酸ナトリウムの製造からスタートしましたが、後にアリザリンの商業生産に成功し、化学業界において重要な役割を果たすようになりました。

主な事業内容

この企業は主力製品の多様性が特徴で、化学品、農業関連製品、プラスチック、さらには高機能製品などを製造しています。特に、カール・ボッシュによるハーバー・ボッシュ法の発明は、近代化学の発展において重要な出来事です。この技術により、アンモニアの生産が大幅に増加し、化学産業の基盤を強化しました。

BASFは、第二次世界大戦後には石油およびガス事業へも進出し、さらに事業領域を拡大。2011年度の売上高は735億ユーロに達し、世界中で110,000人以上の従業員を抱える企業グループとなっています。

歴史的な沿革

1865年に設立された当初から今日に至るまで、BASFは技術革新を追求し、多くの歴史的な変遷を経てきました。1925年には、バイエルやヘキストなどと合同しIG・ファルベンを結成。戦後の1952年には再生し現在のBASFとして再スタートを切りました。1970年代には医薬品事業にも進出しましたが、後にアボット・ラボラトリーズに売却しました。

近年では、BASFはバイエルから事業を買収したり、スバンテと契約を締結するなど、積極的に事業展開を続けています。特に、2016年の本社工場での火災や、2023年の炭素回収市場に向けた新たな契約は、業界内での動向を反映しています。

日本での展開

日本市場においてもBASFは活動を行っており、出光興産や三菱化学、三井化学との合弁事業を通じて、日本法人BASFジャパンを設立。音楽レコードやカセットテープの制作にも取り組んでいたことがありますが、現在は撤退しています。

BASFの歴史には、さまざまな技術革新と事業拡大が込められており、それは企業の持続的成長を支えています。今後も化学業界において重要な役割を果たすことが予想され、多様な製品の開発が期待されています。

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