アボット・ラボラトリーズ

アボット・ラボラトリーズについて

アボット・ラボラトリーズ（Abbott Laboratories）は、アメリカに本社を置く著名な製薬およびヘルスケア企業であり、創業は1888年にさかのぼります。企業名は創業者のウォレス・C・アボットに由来しており、今日では約7万2000人の従業員が130以上の国で活動しています。本社はイリノイ州シカゴ郊外のアボットパークに位置しています。会社のスローガンは「LIFE. TO THE FULLEST.」で、人々の生活を最大限に向上させることを目指しています。

企業の歴史と進化

アボットは、1985年に初のHIV血液検査薬を開発し、医療業界に革新をもたらしました。代表的な製品には、マクロライド系抗生物質である「バイアキシン」、関節リウマチや複数の炎症性疾患に効果がある生物学的製剤「ヒュミラ」、HIV治療薬の「カレトラ」、抗てんかん薬の「デパコート」、そして合成甲状腺ホルモンの「シンスロイド」などがあります。これらの製品は、医療におけるアボットの多様な役割を示しています。

2013年には新薬事業をアッヴィ（AbbVie）として分离し、ヒュミラやカレトラなどの製品を承継しました。これにより、アボットはエスタブリッシュ製品に焦点を当て、長期収載品やブランド後発品が中心となったポートフォリオを構築しました。

現在、アボットは医薬品に加え、栄養食品、診断薬、免疫学的測定装置、眼科領域の製品といった幅広い医療製品を提供しており、医療業界の多角的なニーズに応える企業へと成長しています。

主な製品

アボットは多数の医薬品を展開しており、以下のような製品があります：

• - バイコディン（ヒドロコドン / パラセタモール）
• - バイアキシン（クラリスロマイシン）
• - シンセロイド（レボチロキシン）
• - デパコート（バルプロ酸ナトリウム）
• - ニアスパン（ナイアシン）

また、栄養食品では「エンシュア」「Similacシリーズ」などがあり、特に小児向けや特定の健康状態に応じた製品群が揃っています。

診断機器および治療用医療機器

アボットは診断機器や自動分析機器の開発にも力を入れており、血糖モニタリング装置や各種血液分析システムを提供しています。例えば、⛄「FreeStyle」シリーズの血糖測定器は、糖尿病患者にとって重要な製品となっています。加えて、治療用医療機器として「MitraClip」や「薬剤溶出ステント」のような革新的な製品も展開しています。

マラソン大会との関わり

2014年以降、アボットはシカゴで開催されるマラソンなどを支援する「アボット・ワールドマラソンメジャーズ」の冠スポンサーとなり、スポーツ振興にも貢献しています。これにより、アボットのブランドはヘルスケアだけでなく、フィットネスやウェルネスの分野にも広がっています。

アボット・ラボラトリーズは、製薬だけでなく、栄養や診断、治療に関する幅広いソリューションを提供し続けており、人々の健康と生活の質を向上させることを使命としています。

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