BEST III

アルバム『BEST III』の概要

『BEST III』は、日本の著名な歌手、中森明菜によるベスト・アルバムで、1992年11月10日にワーナーミュージック・ジャパンからリリースされました。このアルバムは、過去のベストアルバム『BEST』(1986年)および『BEST II』(1988年)に続く第3弾で、多くのファンにとって待望の作品となりました。

リリースの背景

『BEST III』は、CD版(WPCL-711)とコンパクトカセット版(WPTL-711)の2形態で同時に発売されました。リリースのタイミングは中森明菜がワーナーミュージック・ジャパンを離れた後のもので、彼女のキャリアにおける重要な移行期を示しています。このアルバムは、収録曲がシングルのA面曲だけでなく、B面曲やカップリング曲も含まれており、より多様な音楽体験を提供しています。

特に「LIAR」から「二人静 - 「天河伝説殺人事件」より」までの数々のシングルA面曲に加え、「DESIRE -情熱-」のB面曲「LA BOHÈME」や、12インチシングルとしてリリースされた「赤い鳥逃げた」など、アルバムに盛り込まれた楽曲はバラエティに富んでいます。また、スタジオ・アルバム『CRIMSON』からも「駅」と「OH NO, OH YES!」が選ばれ、全体として充実した内容となっています。

批評と評価

リリース後、『BEST III』は音楽批評メディアから高い評価を受けました。例えば、『CDジャーナル』は「切れそうに深い愛を感じるベストです。」とその感情的な深さを称賛し、「ファン必携の内容」として紹介しています。こうした批評は、アルバムの魅力をさらに引き立てるものとなりました。

チャート成績

『BEST III』は、オリコン週間アルバムチャートにおいて1992年11月23日付で初登場し、最高で6位の成績を記録しました。計7週にわたってチャートにランクインするなど、多くの支持を集めました。また、メディア別に見ても、カセット版はオリコンのカセットチャートで計11週、CD版は同じくCDチャートで計7週と、いずれも堅調な売り上げを示しました。

収録曲

アルバムには、多くのヒット曲が収録されており、中森明菜の魅力を余すところなく楽しむことができます。また、リリース後の1993年には、彼女がMCAビクターに移籍し、その後も様々なアルバムがリリースされましたが、『BEST III』は中森明菜のキャリアの集大成とも言える1枚です。

最後に

現在の公式ディスコグラフィでも『BEST III』は注目されており、次作のアルバム『UNBALANCE+BALANCE』や、ベストアルバムの『true album akina 95 best』などに続く存在として位置づけられています。中森明菜の音楽を愛するファンにとって、ぜひ手に入れたいアルバムであると言えるでしょう。

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