BF-01C

バッファロー製モバイルWi-FiルーターBF-01C：発売中止となった高機能端末

BF-01Cは、バッファロー株式会社が開発し、NTTドコモの第3.9世代移動通信システムであるLong Term Evolution（LTE）通信サービスXiに対応したモバイルWi-Fiルーターです。高速通信を可能にするXi回線に加え、FOMAハイスピードや公衆無線LANにも対応しており、幅広い通信環境に対応できる設計となっていました。

高速通信と多様な接続性

本機は、下り最大75Mbps、上り最大25Mbpsの高速通信を誇るXi回線に対応していました。Xiエリア外では、FOMAハイスピード回線（7.2Mbps）に自動的に切り替わり、通信を維持することができました。14MbpsのFOMAハイスピードには非対応でした。また、GSMやGPRSといった2G回線には国際ローミングにおいても対応していませんでした。

BF-01Bの後継機種として開発されたBF-01Cは、その機能性を継承しつつ、LTE通信への対応が大きな進化点でした。さらに、付属のクレードルを使用することで、自宅の光回線やADSL回線に接続し、Wi-Fiブロードバンドルーターとして利用することも可能でした。このクレードルは、BF-01Bと同様に同梱されていました。

スマートな接続切り替えと充実の機能

BF-01Cは、Xi回線、3G回線、そしてWi-Fi回線の自動切り替え機能を搭載していました。公衆無線LANエリアに入ると、自動的に最適な回線に切り替わるため、ユーザーは意識することなく常に最適な通信環境を利用することができました。

設定画面の「かんたん設定」では、FREESPOT、Mzone、フレッツスポット、ホットスポットといった主要な公衆無線LANサービスに対応しており、フレッツスポット対応からわかるようにPPPoEにも対応していました。

同時に最大6台の子機と接続可能で、NAS機能も搭載。コンテンツの自動ダウンロードやアップロードに対応し、DLNAサーバー機能も備えていたため、MicroSDなどのストレージに保存した写真や動画を他のDLNA対応機器からアクセスして再生することができました。

国際ローミング（WORLD WING）にも対応しており、3G通信、HSDPA/HSUPAでのローミングが可能でした。さらに、SPIパケットフィルタリング、フレッツIPv6サービス、VPN（PPTP）、静的IPマスカレード、DMZアドレス設定、DHCPサーバー/クライアント、UPnP、ダイナミックDNS、MACアドレス制限といった高度な機能も備えていました。無線LAN規格は、LAN側がIEEE802.11g/b/a/n、WAN側がIEEE802.11n/g/bに対応していました。

発売中止と後継機種

2011年5月16日にNTTドコモより正式発表されたBF-01Cでしたが、2012年1月25日、仕様と筐体サイズの変更に伴い、BF-01Dとして発売されることが発表されました。そのため、BF-01Cは発売中止となりました。BF-01Dは、BF-01Cの機能を継承しつつ、改良が加えられたモデルとして登場しました。

BF-01Cは、発売には至らなかったものの、その高い機能性と先進的な設計は、後継機種であるBF-01Dや他のモバイルWi-Fiルーターの開発に大きな影響を与えたと考えられます。

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