BLOGOS

BLOGOSの概要

BLOGOS（ブロゴス）は、韓国のIT企業ネイバーの子会社であるLINEが運営していた提言型ニュースサイトです。2009年10月にNHN Japan（現在のLINE）が立ち上げたこのサイトは、議員や経済評論家、学者などの有識者によるブログ記事をまとめて紹介していました。参加していた著者は1300名以上にのぼり、政治家や専門家が多く含まれていました。特に、日本インターネット報道協会や日本外国特派員協会の会員メディアとして、記者会見の情報なども掲載していました。

また、独自のインタビューや寄稿も提供し、FacebookやTwitterアカウントを利用して会員登録を行うことで、読者が意見を投稿できる機能もありました。これにより、BLOGOSはネット上での議論の場としても利用され、活発なコミュニティが形成されていました。

姉妹サイトとして、野球に関する「Baseball Journal」とサッカーに関する「Soccer Journal」が存在していましたが、2014年4月にこれらはlivedoorスポーツに統合されました。しかし、全体としての運営は厳しく、2022年3月31日にはサイトの更新を終了し、5月31日には公式に公開が停止となりました。

過去には、2020年10月から12月にかけて3500万PVを記録していましたが、2020年には誹謗中傷の増加に伴いコメント欄を廃止し、その後2021年のデータでは視聴数が2000万に減少していました。このような背景から、運営上の採算性に対する懸念が高まったと考えられています。

編集部の運営

BLOGOSの運営には、田野幸伸氏が編集長を務め、村上隆則氏がディレクションおよびコンテンツ企画を担当していました。彼らは様々な意見を紹介し、多様な視点を提供することを目指していましたが、その一方で問題も多く抱えていました。

問題点

訴訟関連

過去に、BLOGOSが掲載した記事が原因で上杉隆氏に提訴され、記事の削除と賠償を命じられる事例がありました。さらに、長谷川豊氏が関与した記事においても大きな問題が起きました。

2016年7月に発生した相模原障害者施設殺傷事件を受けて、長谷川豊氏が「人工透析患者に全員実費負担が必要である」とする内容の記事を未修正で掲載しました。この掲載に対しては、多くの抗議が集まり、誤った情報や不適切な表現の問題が指摘されました。最終的にはこの問題が燃え上がり、BLOGOS編集部は「問題提起自体は議論の余地がある」としつつも、記事を削除せざるを得なくなりました。これらの騒動は、サイトの信用に影響を及ぼしました。

ブロガーの辞退

また、無償で記事を提供するブロガーの中には、意図しない形で紹介された場合、不満を持ち辞退するケースも見受けられました。これにより、辞退したブロガーの意見も多々存在し、サイトの内容や質に影響を与えました。

結論

このような背景を持つBLOGOSは、様々な視点を提供する場として一時的に注目を集めましたが、数々の問題が後を引いて事業継続が難しくなり、最終的にはサイトを閉鎖することになりました。政治的な議論を促す場としての役割を果たしたものの、運営上の課題が次々に現れる結果となりました。

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