BLOOD+ ONE NIGHT KISS

『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』の概要

『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』は、グラスホッパー・マニファクチュアが開発したPlayStation 2向けのゲームソフトで、2006年8月31日にバンダイナムコゲームスからリリースされました。これは人気テレビアニメ『BLOOD+』のメディアミックスの一環として制作され、物語は特定の時間軸に沿ったオリジナルストーリーとして展開されます。本作では、アニメの第7話の後からベトナムに旅立つまでの出来事が描かれています。

ゲームプレイと特徴

このゲームはアクションアドベンチャーとして位置づけられ、一人称のプレイスタイルで進行します。プレイヤーは2つの主要なキャラクター、小夜と青山の視点を交互に操作しながら、物語を進めていきます。小夜は刀や体術を駆使して敵と戦うシナリオを担当し、青山は銃器を利用したアプローチから事件の解決を目指します。

ゲームのビジュアルスタイルにはトゥーンレンダリングが使用され、新たに開発された描画エンジンによって、グラスホッパーが以前に制作した『killer7』と似た美術的なアプローチが取られています。この選択は、バンダイナムコゲームスからの提案であり、作品全体のトーンの一貫性を生む要因となっています。

また、本作では自由度の高い探索要素も特徴として盛り込まれています。プレイヤーは学園や市街地を歩き回り、上手く隠されたアイテムやストーリーの鍵を見つけることが求められます。これは、過去に須田剛一が手掛けた『ムーンライトシンドローム』のアイデアを受け継いだ試みであり、現代的な都市環境を活かした新たな体験を提供しています。さらに、着替えやキャラクターとのインタラクションも可能です。

ストーリーの進行

物語は、S玉県の式ニュータウンを舞台に展開します。化物による事件が頻発する中、「赤い盾」と呼ばれる組織が小夜を派遣します。他方で、青山は公安警察として調査を行い、次第に化物の正体やその黒幕である島村耕一の存在に迫ります。物語は緊迫した戦闘シーンが展開される一方で、感情的なドラマや人間関係も描かれます。

物語は二周目にも及び、異なる視点から進行されます。1周目では夢の物語が中心ですが、2周目では実際の出来事が描かれ、小夜と青山の関係性の深化が見られます。

キャラクターについて

このゲームには多彩なキャラクターが登場します。主人公の音無小夜は原作同様の設定を持ちつつ、刀を使って戦います。もう一人の主人公である青山轟は、公安の刑事としての過去を抱え、独特の外見と行動でプレイヤーの共感を呼び起こします。また、周囲のキャラクターたちもそれぞれの役割を持ち、物語を彩ります。

まとめ

『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』は、テレビアニメの物語を補完する形で作られた作品です。独自のストーリー展開や多様なキャラクター、VFXにこだわったビジュアルによって、ファンや新規プレイヤーにとっても魅力的な体験を提供しています。このゲームは、アクションアドベンチャーのジャンルの中で際立つ作品であり、プレイヤーに深い没入感と感動的な物語を体感させることに成功しています。

もう一度検索