須田剛一
須田剛一（すだごういち）は、1968年1月2日生まれの日本のゲームデザイナー、ゲームディレクター、シナリオライターです。株式会社グラスホッパー・マニファクチュアのCEOを務めており、SUDA51という名前でも広く知られています。
須田剛一は、元コナミの小島秀夫氏、元カプコンの三上真司氏と親交があり、彼らの映画的、実写的な表現をゲームに取り入れるスタイルを尊敬しています。小島氏からは、MSX時代のソフトに強い影響を受け、音楽の趣味でも共通の話題を持つことが多いと語っています。また、三上氏からはゲーム制作における姿勢や文法において、大きな影響を受けています。
自身の作風とは異なるものの、任天堂の宮本茂氏にも敬意を払っており、幅広いユーザー層向けの作品を制作する任天堂が手を出さないジャンルの作品を同社のハードに提供することに使命感を見出しています。須田氏のクリエイターとしての最終目標は、宮本氏が手がけるような「万人向け」の作品であると述べています。ここでいう「万人向け」とは、ライトユーザー、コアユーザー、老若男女を問わず満足させられる作品を指します。
シナリオだけでなく、『トワイライトシンドローム』、『花と太陽と雨と』、『ノーモア★ヒーローズ』、『解放少女』などの作品では、楽曲の作詞も担当しています。
プロレスファンとしても知られ、作品にはプロレスラーが登場したり、物語にプロレスネタが盛り込まれることも少なくありません。作品をまたいで同名のキャラクターが登場するのも特徴で、これは手塚治虫のスターシステムの影響を受けていると語っています。また、SUDA51という名前は、本名の「ごういち」から来ており、トレーラー映像やゲーム内のスタッフロールでもこの表記が用いられます。
元葬儀屋という異色の経歴を持ち、グラスホッパー入社前にはテレビ朝日でニュース番組の小道具係としてフリップ作成をしていたという意外な一面も持っています。また、シナリオライターの佐藤直子氏によると、『SIREN』の主人公である須田恭也の姓の由来は、須田剛一から来ているそうです。
1968年、長野県上田市に小林剛一として生まれます（育ちは長野市）。1975年に両親の離婚により須田剛一に改姓しました。
1993年にヒューマンに入社し、プランナーとしてキャリアをスタート。1994年に『スーパーファイヤープロレスリングIII FINALBOUT』（SFC）でディレクターデビューを果たし、1995年の『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』（SFC）ではシナリオも担当しました。
1996年、『トワイライトシンドローム〜探索編〜』（PS）、1997年『トワイライトシンドローム〜究明編〜』（PS）のディレクターを経て、1997年の『ムーンライトシンドローム』でディレクションとシナリオ執筆の両方を担当しました。
1998年には株式会社グラスホッパー・マニファクチュアを設立。1999年に『シルバー事件』（PS）を発表し、ディレクションとシナリオを担当しました。2001年には『花と太陽と雨と』（PS2）を発表し、こちらもディレクションとシナリオを手がけました。
2004年の『michigan』（PS2）では初のプロデュースとゲームデザインを担当。2005年には『killer7』（GC/PS2）を発表し、ディレクションとシナリオを担当したことで、海外でもその名を知られるようになりました。
2006年には『サムライチャンプルー』（PS2）でアニメ作品のゲーム化に挑戦し、ディレクションとシナリオを担当。同年に『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』（PS2）でもディレクションとシナリオを担当しました。
2007年、『ノーモア★ヒーローズ』（Wii）を発売し、ディレクションとシナリオを担当。2008年にはテクモの菊池啓介氏、柴田誠氏と共に任天堂監修の下、『零 月蝕の仮面』（Wii）のディレクションとシナリオを担当しました。また、同年に『花と太陽と雨と』がニンテンドーDSに移植されましたが、『シルバー事件』と『シルバー事件25区』の移植は実現しませんでした。
2010年には『ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル』が北米で発売され、ディレクションとシナリオを担当。2011年にはラジオドラマ『SUDA51'S SDATCHER』の脚本を担当し、声優としても参加しました。
2011年には三上真司氏とのタッグ作品『シャドウ・オブ・ザ・ダムド』（PS3/360）を発売。同年にグラスホッパー・マニファクチュアとディー・エヌ・エーが共同出資し、株式会社グラスホッパー・ユニバースを設立し、代表取締役社長に就任しました。
2012年にはオムニバスソフト『GUILD01』（3DS）収録作『解放少女』を手掛け、続編『解放少女 SIN』（PS3）では監修と一部シナリオ執筆に留まりました。同年には安田善巳氏と共に『ロリポップチェーンソー』（PS3/360）を制作しました。
2013年3月末に株式会社グラスホッパー・ユニバースの代表取締役社長を退任し、安田善巳氏と共に『KILLER IS DEAD』（PS3/360/Win）を発売。
2013年、ガンホー傘下初の作品として『リリィ・ベルガモ』を発表しましたが、『LET IT DIE』へと方向転換しました。『LET IT DIE』（PS4/Win）は2017年に発売されました。
2014年には劇場用短編オムニバス映画作品『SHORT PEACE』の5番目の作品として『月極蘭子のいちばん長い日』の原作・シナリオを担当。2017年には『ファイヤープロレスリング ワールド』で自身のシナリオデビュー作である『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』の続編を執筆しました。
2018年には『シルバー事件』と『シルバー事件25区』を収録したリマスター版『シルバー2425』（PS4）を発売。2019年には『ノーモア★ヒーローズ』のスピンオフ作品『Travis Strikes Again: No More Heroes』（Switch）を発売しました。
2021年にはシリーズ完結作となる『ノーモア★ヒーローズ3』（Switch）を発売。2023年にはSWERY（末弘秀孝）氏とのタッグで『Hotel Barcelona』（XSX、XSS、Steam）を発表。2024年には『シャドウ・オブ・ザ・ダムド：ヘラ リマスタード』（PS5/PS4/One/XSX/XSS/Switch/PC）を発売しました。
須田剛一は、多岐にわたるジャンルのゲーム制作に携わっており、特に以下のシリーズや作品が知られています。
ファイヤープロレスリングシリーズ
トワイライトシンドロームシリーズ
シルバー事件シリーズ
花と太陽と雨と
killer7
ノーモア★ヒーローズシリーズ
シャドウ・オブ・ザ・ダムド
LET IT DIE
また、ラジオドラマやWebアニメ、漫画の原作も手掛けています。
『killer7』や『ノーモア★ヒーローズ』シリーズは、国内外の様々なメディアで高い評価を受けており、多数の賞を受賞しています。
ヒューマン (ゲーム会社)
ファイヤープロレスリング
株式会社グラスホッパー・マニファクチュア
SUDA51/須田剛一 (@suda_51) - X（旧Twitter）
人物と作風
須田剛一は、元コナミの小島秀夫氏、元カプコンの三上真司氏と親交があり、彼らの映画的、実写的な表現をゲームに取り入れるスタイルを尊敬しています。小島氏からは、MSX時代のソフトに強い影響を受け、音楽の趣味でも共通の話題を持つことが多いと語っています。また、三上氏からはゲーム制作における姿勢や文法において、大きな影響を受けています。
自身の作風とは異なるものの、任天堂の宮本茂氏にも敬意を払っており、幅広いユーザー層向けの作品を制作する任天堂が手を出さないジャンルの作品を同社のハードに提供することに使命感を見出しています。須田氏のクリエイターとしての最終目標は、宮本氏が手がけるような「万人向け」の作品であると述べています。ここでいう「万人向け」とは、ライトユーザー、コアユーザー、老若男女を問わず満足させられる作品を指します。
シナリオだけでなく、『トワイライトシンドローム』、『花と太陽と雨と』、『ノーモア★ヒーローズ』、『解放少女』などの作品では、楽曲の作詞も担当しています。
プロレスファンとしても知られ、作品にはプロレスラーが登場したり、物語にプロレスネタが盛り込まれることも少なくありません。作品をまたいで同名のキャラクターが登場するのも特徴で、これは手塚治虫のスターシステムの影響を受けていると語っています。また、SUDA51という名前は、本名の「ごういち」から来ており、トレーラー映像やゲーム内のスタッフロールでもこの表記が用いられます。
元葬儀屋という異色の経歴を持ち、グラスホッパー入社前にはテレビ朝日でニュース番組の小道具係としてフリップ作成をしていたという意外な一面も持っています。また、シナリオライターの佐藤直子氏によると、『SIREN』の主人公である須田恭也の姓の由来は、須田剛一から来ているそうです。
経歴
1968年、長野県上田市に小林剛一として生まれます（育ちは長野市）。1975年に両親の離婚により須田剛一に改姓しました。
1993年にヒューマンに入社し、プランナーとしてキャリアをスタート。1994年に『スーパーファイヤープロレスリングIII FINALBOUT』（SFC）でディレクターデビューを果たし、1995年の『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』（SFC）ではシナリオも担当しました。
1996年、『トワイライトシンドローム〜探索編〜』（PS）、1997年『トワイライトシンドローム〜究明編〜』（PS）のディレクターを経て、1997年の『ムーンライトシンドローム』でディレクションとシナリオ執筆の両方を担当しました。
1998年には株式会社グラスホッパー・マニファクチュアを設立。1999年に『シルバー事件』（PS）を発表し、ディレクションとシナリオを担当しました。2001年には『花と太陽と雨と』（PS2）を発表し、こちらもディレクションとシナリオを手がけました。
2004年の『michigan』（PS2）では初のプロデュースとゲームデザインを担当。2005年には『killer7』（GC/PS2）を発表し、ディレクションとシナリオを担当したことで、海外でもその名を知られるようになりました。
2006年には『サムライチャンプルー』（PS2）でアニメ作品のゲーム化に挑戦し、ディレクションとシナリオを担当。同年に『BLOOD+ ONE NIGHT KISS』（PS2）でもディレクションとシナリオを担当しました。
2007年、『ノーモア★ヒーローズ』（Wii）を発売し、ディレクションとシナリオを担当。2008年にはテクモの菊池啓介氏、柴田誠氏と共に任天堂監修の下、『零 月蝕の仮面』（Wii）のディレクションとシナリオを担当しました。また、同年に『花と太陽と雨と』がニンテンドーDSに移植されましたが、『シルバー事件』と『シルバー事件25区』の移植は実現しませんでした。
2010年には『ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル』が北米で発売され、ディレクションとシナリオを担当。2011年にはラジオドラマ『SUDA51'S SDATCHER』の脚本を担当し、声優としても参加しました。
2011年には三上真司氏とのタッグ作品『シャドウ・オブ・ザ・ダムド』（PS3/360）を発売。同年にグラスホッパー・マニファクチュアとディー・エヌ・エーが共同出資し、株式会社グラスホッパー・ユニバースを設立し、代表取締役社長に就任しました。
2012年にはオムニバスソフト『GUILD01』（3DS）収録作『解放少女』を手掛け、続編『解放少女 SIN』（PS3）では監修と一部シナリオ執筆に留まりました。同年には安田善巳氏と共に『ロリポップチェーンソー』（PS3/360）を制作しました。
2013年3月末に株式会社グラスホッパー・ユニバースの代表取締役社長を退任し、安田善巳氏と共に『KILLER IS DEAD』（PS3/360/Win）を発売。
2013年、ガンホー傘下初の作品として『リリィ・ベルガモ』を発表しましたが、『LET IT DIE』へと方向転換しました。『LET IT DIE』（PS4/Win）は2017年に発売されました。
2014年には劇場用短編オムニバス映画作品『SHORT PEACE』の5番目の作品として『月極蘭子のいちばん長い日』の原作・シナリオを担当。2017年には『ファイヤープロレスリング ワールド』で自身のシナリオデビュー作である『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』の続編を執筆しました。
2018年には『シルバー事件』と『シルバー事件25区』を収録したリマスター版『シルバー2425』（PS4）を発売。2019年には『ノーモア★ヒーローズ』のスピンオフ作品『Travis Strikes Again: No More Heroes』（Switch）を発売しました。
2021年にはシリーズ完結作となる『ノーモア★ヒーローズ3』（Switch）を発売。2023年にはSWERY（末弘秀孝）氏とのタッグで『Hotel Barcelona』（XSX、XSS、Steam）を発表。2024年には『シャドウ・オブ・ザ・ダムド：ヘラ リマスタード』（PS5/PS4/One/XSX/XSS/Switch/PC）を発売しました。
主な作品
須田剛一は、多岐にわたるジャンルのゲーム制作に携わっており、特に以下のシリーズや作品が知られています。
ファイヤープロレスリングシリーズ
トワイライトシンドロームシリーズ
シルバー事件シリーズ
花と太陽と雨と
killer7
ノーモア★ヒーローズシリーズ
シャドウ・オブ・ザ・ダムド
LET IT DIE
また、ラジオドラマやWebアニメ、漫画の原作も手掛けています。
受賞歴
『killer7』や『ノーモア★ヒーローズ』シリーズは、国内外の様々なメディアで高い評価を受けており、多数の賞を受賞しています。
関連事項
ヒューマン (ゲーム会社)
ファイヤープロレスリング
外部リンク
株式会社グラスホッパー・マニファクチュア
SUDA51/須田剛一 (@suda_51) - X（旧Twitter）
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