BOSO BICYCLE BASE

BOSO BICYCLE BASE（B.B.BASE）

BOSO BICYCLE BASE（B.B.BASE）は、東日本旅客鉄道（JR東日本）が運行する「のってたのしい列車」シリーズのサイクルトレインです。自転車を分解せずにそのまま車内に持ち込めるように設計されており、サイクリストにとって房総エリアへのアクセスを快適にする特別な列車です。

概要

従来の列車では、自転車を輪行袋に収納する必要がありましたが、B.B.BASEではその手間を省き、サイクリングをより手軽に楽しめるように工夫されています。JR東日本千葉支社が企画したサイクリングイベント「Station Ride in 南房総」でのサイクルトレイン運行が好評だったことを受け、専用車両としてB.B.BASEが開発されました。

B.B.BASEという愛称には、

BOSO: 房総の各地を
BICYCLE: 自転車で駆け巡る
BASE: 基地

という意味が込められており、列車自体がサイクリングの拠点となることを目指しています。

2022年3月以降は、自転車を持たない一般の乗客も利用できるようになり、より多くの人が快適な列車の旅を楽しめるようになっています。

車両

B.B.BASEの車両は、209系2200番台の6両編成を改造したものです。元々は南武線で使用されていた車両を、大宮総合車両センターで再改造し、自転車積載に特化した設計が施されています。

座席と自転車搭載: 座席数と自転車搭載台数はそれぞれ99。5両は4人掛けと2人掛けの大型テーブル付きボックスシート、妻部にも2人掛けシートを設置。
内装: グレーを基調としたデザインで、自転車メーカーと協議して決定されたサイクルラックが特徴です。ロードバイクやクロスバイク向けに設計されており、その他の自転車もスタンドを利用して積載可能です。
座席設備: リクライニングはできませんが、枕の上下調整が可能で、各テーブルには充電用コンセントが設置されています。
サイクルラック: 自転車積載時の揺れや緊急停車時の安全を考慮した設計がされています。
その他: 2号車には車椅子対応の大型トイレが設置され、4号車は交流スペースとしてロングシートとパイプベンチが設けられています。また、滑り止め加工が施されたゴム床材が採用されています。

運用

2018年1月6日から、B.B.BASEは週末に両国駅を発着し、房総方面への臨時列車として運行されています。当初は旅行商品として販売されていましたが、2021年9月からは指定席として一般販売も開始されました。2022年3月からは全席指定席となり、自転車を利用しない乗客も利用可能です。

運行路線

内房線方面：「B.B.BASE 内房」
内房線・久留里線方面：「B.B.BASE 鹿野山」
外房線方面：「B.B.BASE 外房」
総武線方面：「B.B.BASE 佐倉・銚子」
東金線方面：「B.B.BASE 九十九里」
成田線・鹿島線方面：「B.B.BASE 佐原・鹿島」
成田線方面：「B.B.BASE 手賀沼」

停車駅

各路線によって停車駅が異なり、サイクリングの目的地に合わせて選択できます。詳細はJR東日本のウェブサイトや時刻表で確認できます。

その他

両国駅では、B.B.BASEの運行開始に合わせてホームの改修や専用通路の整備が行われました。
両国駅前では、ロードバイクのレンタルサービスも提供されています。
2023年には、千葉県誕生150周年を記念したヘッドマークが掲出されました。
2024年現在、暖房設備の故障により冬シーズンは運休していましたが、2025年4月20日より運転を再開予定です。

年表

2013年：「サイクルトレイン」の運行開始
2017年：209系2200番台の改造
2018年：「B.B.BASE」として運行開始
2021年：一部座席の指定席一般販売開始
2022年：全席指定席化

B.B.BASEは、サイクリストにとって房総エリアへのアクセスを快適にするだけでなく、地域活性化にも貢献する列車として、今後の活躍が期待されています。

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