BeeTV

BeeTV（ビー ティーヴィー）

BeeTVは、エイベックス・デジタルとNTTドコモの合弁会社であるエイベックス通信放送によって提供された動画配信サービスです。2009年5月1日にサービスを開始し、その特徴は携帯電話向けのストリーミングサービスという点にあります。開始当初はワンセグ放送局としても注目されましたが、放送法上の放送局ではなく、オンデマンド型の利便性が重視されていました。2023年9月30日にサービスを終了するまで、約14年間の運営が行われました。

料金プランと視聴方法

BeeTVの料金プランは二つの主要なモデルがありました。月額540円（税別）で2万3千タイトル以上が視聴可能というプランに加え、個別課金も用意されており、108円から540円（税別）でコンテンツを楽しむことができました。様々な視聴デバイスに対応しており、パソコンは2012年から対応、スマートフォンやタブレットも視聴可能でした。また、DSTICKやChromecast、Apple TVを使った視聴にも対応していました。

運営開始当初の事業計画では、2013年3月期には350万人の会員を目指し、売上高150億円、営業利益率31%という目標が掲げられていました。実際には2012年4月24日には会員数100万人を達成し、2013年3月期には会員数539万人、売上高220.53億円という大きな成果を上げました。しかし、その後の会員数や売上高は減少に直面しました。

提供されていたコンテンツ

BeeTVでは多様なジャンルのコンテンツが提供されていました。ドラマ、音楽、お笑い、アニメなど、多岐にわたるプログラムがあり、特にアニメでは多数の作品が配信されました。『麻布十番学園』や『だめんずうぉ〜か〜 THE アニメ』など、多くの人気作品が視聴可能でした。また、漫画の朗読形式での提供も行い、幅広いターゲット層に支持されていました。

提携と競争

BeeTVは、ソフトバンクとの提携で「UULA」のサービスを開始しましたが、2017年に終了しました。これにより、競争が激化する中でBeeTVの独自の地位を維持するのは容易ではありませんでした。特に2013年以降は新たな競合サービスの登場が影響を及ぼし、利用者の減少が顕著になりました。

サービスの終了

BeeTVは2021年11月30日にiモード版サービスを終了し、2022年12月31日にはPCサイト版が終了しました。そして、2023年9月30日にはAndroid版もLeminoに統合され、全てのサービスが終わりを迎えました。このように、当初の非常に革新的な取り組みが、時代の変化に伴って徐々にその幕を下ろす結果となりました。無事にその14年5か月の歴史に幕を閉じたBeeTVのコンテンツは、多くの視聴者にとっての思い出となっています。

BeeTVは、そのさまざまなコンテンツとユニークなサービス形態により、多くの視聴者に親しまれましたが、時代の流れの中で新たなプラットフォームに取って代わられる形となりました。

もう一度検索