UULA

UULA：エイベックスとソフトバンクによるエンターテインメントサービスの軌跡

2013年2月14日から2017年3月末までサービスを提供していた「UULA（ウーラ）」は、エイベックスとソフトバンク（現ソフトバンクグループ）による合弁会社が運営していた音楽・映像配信サービスを中心としたエンターテインメント総合サービスでした。NTTドコモとエイベックスの合弁会社が運営するBeeTVの成功をモデルに、両社は同様のサービス展開を目指し、UULAを設立しました。

サービス開始までの道のり

エイベックスとソフトバンクは2012年8月9日に合弁会社設立することで合意。同年10月5日には合弁会社の詳細が明らかになり、同年10月9日のソフトバンクモバイル（現ソフトバンク）による2013年冬春モデル発表会で、同年12月からのサービス開始予定が発表されました。しかし、サービス開始は遅れ、2013年2月14日にようやく開始となりました。サービス対象はSoftBankスマートフォン（SoftBank Xシリーズを除く）、iPhone、iPad、SoftBank SmartTVと幅広く設定されていました。

料金とコンテンツ

月額料金は504円（税込）と設定され、サービス開始時には6万タイトル以上の音楽や映像コンテンツを提供。2014年12月時点では9.5万タイトルまで増加し、ユーザーに多様なエンターテインメントを提供していました。サービス名はエイベックス・グループ代表の松浦勝人の名前が由来となっています。

会員数と事業の変遷

UULAはサービス開始当初から順調な会員増加を見せていました。2013年4月末には28.1万人だった会員数は、2015年4月末には157万人まで増加しました。しかし、その後は会員数の減少に転じ、2016年10月末には62万人まで減少しました。2016年3月にはエイベックス・グループ・ホールディングスの完全子会社となり、2017年3月末にサービスを終了。法人格もエイベックス・デジタルに吸収合併され、解散しました。

会員数の推移

サービス終了の背景

UULAサービス終了の背景には、市場の競争激化や、会員数の伸び悩みなどが考えられます。音楽・映像配信サービス市場は、既に多くの競合サービスが存在しており、UULAはそれらとの競争に苦戦を強いられました。また、会員数の伸び悩みも、サービス終了の一因となったと考えられます。

関連サービス

UULAは、BeeTVのような先行サービスを参考に設立されましたが、その後、市場環境の変化や競争激化により、サービスを終了せざるを得ない状況に陥りました。UULAの経験は、後の音楽・映像配信サービスの展開を考える上で貴重な教訓となるでしょう。LISMO!やLeminoなどのサービスも、市場における競争の激しさを物語っています。

まとめ

UULAは、エイベックスとソフトバンクという強力な企業連合によって設立され、当初は期待を集めていましたが、市場環境の変化や競争の激化により、わずか4年の歴史に幕を閉じました。その盛衰は、デジタルエンターテインメント市場のダイナミズムを如実に示す事例と言えるでしょう。

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