Best Songs 1981-2017〜Live in 春日大社〜

『Best Songs 1981-2017～Live in 春日大社～』

『Best Songs 1981-2017～Live in 春日大社～』は、薬師丸ひろ子が2017年に発表したライブアルバムです。このアルバムは彼女の音楽活動35周年を祝してリリースされ、ファンにとって特別な一枚となっています。収録されているのは、2016年に奈良県・春日大社で行われた初の野外ライブの模様であり、全15曲が奏でられています。ライブ当日は美しい自然の中で飾られた舞台で、彼女の目覚ましいパフォーマンスが響き渡りました。

アルバムには、1981年のデビュー以来の代表曲が多く収められており、特にジャンルを超えた普遍性を持つ楽曲が際立っています。名曲中の名曲である「セーラー服と機関銃」や「探偵物語」のアレンジは、彼女のボーカルスタイルや楽曲への新たなアプローチを示しており、聴く者に感動を与えます。また、新曲「めぐり逢い」は井上陽水による作詞作曲で、忘れがたい大人の恋をテーマにしたノスタルジックなバラードとして新たなファンを掴む要素が含まれています。

このアルバムは、ただ楽曲を収録しただけではなく、彼女の音楽的旅路を振り返るものでもあります。臼井孝は、収録された楽曲が年代順に並んでいることで、聴く人が薬師丸の音楽の変遷を容易に感じ取れるようになっていると述べています。特に、「探偵物語」や「語りつぐ愛に」は、まるで現在の彼女へのメッセージのようだと高く評価されています。その中で、原曲のキーの高さやバンドの演奏、彼女の透明感ある歌声が不変の魅力として引き立てられ、歌詞の深みの増加という変化も感じられます。

音楽評論家のスージー鈴木も、薬師丸の変わらぬ声質と音程に驚き、特に「夢で逢えたら」のカバーを絶賛しています。この楽曲は日本のポップスのスタンダードとも言われ、1976年に発表された曲ですが、薬師丸版として新たに息を吹き込まれたことで新しい今を感じることができるようになりました。

オリコンチャートでは、6週連続で低順位ながらも存在感を示し、最高順位は34位を記録しました。出荷された枚数は4,433枚に上り、多くのリスナーに届けられました。

初回限定盤には、ライブの魅力をつなげるために、映像が収録されたDVDやBlu-rayが付属しており、コンサートの臨場感を映像でも楽しむことができます。また、ブックレットにはコンサートの写真やインタビューが掲載され、ファンにはたまらない内容となっています。

このアルバムを通じて、薬師丸ひろ子の音楽と彼女が歩んできた35年の歴史が、今後さらに多くの人々の心に刻まれていくことでしょう。彼女の才能は、世代を超えて共鳴し、これからも多くのファンに愛され続けることでしょう。

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