Betty (アルバム)

アルバム『Betty／KYOKO V』の全貌

『Betty／KYOKO V』は、日本の歌手小泉今日子の5枚目にあたるオリジナル・アルバムで、1984年7月21日にビクター音楽産業からリリースされました。このアルバムは、当時の音楽シーンに新たな風を吹き込んだ重要な作品とされています。

作品の特長

本アルバムは「チャーチ―なサウンド、ビビッド今日子!!」という帯コピーで知られ、シングル曲が1曲も含まれていないというユニークな特徴を持つコンセプト・アルバムです。全ての作曲は著名な作曲家筒美京平が手掛けており、編曲は船山基紀が行っています。特に注目すべきは、アルバム全体にわたって使用されている最新鋭のシンセサイザー、フェアライトCMIの存在です。これによって、全編にコンピューター・サウンドが特徴的に反映されています。

さらに、LP版とCD版（初版VDR-33）ではジャケットが異なる点も、コレクターの間で話題となっています。これにより、アートワークへのこだわりも感じられる作品となっています。

同時期には『Timeless World』というコンセプト・ビデオグラムもリリースされ、本アルバムに未収録のシングル曲が収録されるなど、アルバムと関連性の深い作品となっています。

ツアーと再発

アルバム『Betty』の発売直後には、全国33都市を巡る夏のコンサートツアー「時計のいらない夏 ～Timeless Summer～」が開催され、ファンに胸躍る体験を提供しました。こうしたコンサートは、アルバムの曲で構成され、デビューからの成長を感じさせるものとなりました。

2008年には『Betty+5』というタイトルで、未CD化だった楽曲や別名義で発表された曲を収録したアイテムが発売され、デジタルリマスター盤として現代のリスナーにも届けられました。この『Betty+5』は、紙ジャケット仕様でリリースされ、往年のファンにも新たな印象を与えるものとなっています。

演奏とライブ

2021年3月21日には、小泉が39回目のデビュー記念日を祝う配信ライブ「唄うコイズミさん 筒美京平リスペクト編」を開催し、『Betty』から「今をいじめて泣かないで」「バナナムーンで会いましょう」を披露しました。このように、今でもその楽曲たちは新たな感動を呼び起こし続けています。

収録曲について

アルバムには、以下のような楽曲が収められています。

• - パイナップル・フィーリング：1983年にリリースされたカセット企画『SEPARATION KYOKO』収録曲で、今回が初CD音源化となります。
• - 星にリボンをつけて：こちらも1983年のカセット企画からの収録曲で、1985年のベスト・アルバムにも採用されています。
• - クライマックス御一緒に：あんみつ姫名義で発表された8thシングルで、ドラマ「あんみつ姫」の主題歌として親しまれました。
• - 風のマジカル：映画『ドラえもん のび太の魔界大冒険』の主題歌としても知られる、9thシングルの両A面曲です。
• - DUNK(男区)：10th両A面シングルの収録曲で、集英社の「DUNK」イメージソングです。

このような多彩な楽曲が集結し、当時の音楽シーンに強い影響を与えた『Betty』は、今でもその革新性と魅力を兼ね備えた名盤として語り継がれています。

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