Bhyve

bhyve（ビーハイブ）とは

bhyve（ビーハイブ）は、FreeBSD用に開発されたType 2ハイパーバイザです。元々は"BSD hypervisor"を表すBHyVeと表記されていましたが、現在はbhyveとして知られています。FreeBSDだけでなく、SmartOS、OpenIndiana、OmniOSなどのIllumosベースのディストリビューション、さらにはmacOSでもxhyveという名称で移植版が利用可能です。

2011年5月13日にネットアップによってBSDCanでその構想が発表され、Intel VT-x with EPTをサポートするCPUが必須要件となります。FreeBSD 10-RELEASE以降では標準で搭載されています。

機能

bhyveは、FreeBSD 9以降、OpenBSD、NetBSD、Linux、Illumos、DragonFly BSD、Windows NT（Windows Vista以降、Windows Server 2008以降）など、多様なゲストOSの仮想化をサポートします。また、UEFIインストールやVirtIOによるエミュレートされたインターフェースにも対応しています。Windows仮想マシンを安定して動作させるにはVirtIOドライバが不可欠です。現在もx86-64アーキテクチャ用のオペレーティングシステムのサポートが拡充されています。

周辺機器のサポートは、基盤となるシステムやVirtIOドライバの状況に依存しますが、以下のものが挙げられます。

eXtensible Host Controller Interface (xHCI) USBコントローラ
NVM Express (NVMe) コントローラ
High Definition Audioコントローラ
VNCサーバに接続されたRawフレームバッファデバイス（ビデオ出力）
AHCI/PCIパススルー

周辺機器のサポートはまだ完全ではないため、ハードウェアアクセラレーションによるグラフィックスを利用するにはPCIパススルーを使用する必要があります。しかし、Intel GVTなどのvGPU技術を利用することで、ホストとデバイスの共有も可能です。

bhyveには、メモリバルーニングやアクセラレイティドグラフィックインターフェースといった機能が不足していますが、競合する他のソフトウェアと比較して、より現代的なコードベースを採用し、使用するリソースも少ないという利点があります。特にFreeBSD環境では、リソース管理が効率的で、I/O速度も優れているため、ディスクやネットワーク関連の負荷が低減され、時間制約の厳しい仮想アプライアンスで多くのメリットが得られます。

アプリケーション

macOS上のDocker: HyperKitと呼ばれるbhyveの派生版を使用しています。HyperKitは、bhyveをmacOSのHypervisor.frameworkに移植したxhyveからさらに派生したものです。
FreeBSD上のiohyve: FreeBSDに組み込まれた機能を利用して、bhyveゲストの作成、保存、管理、起動を行うためのコマンドラインユーティリティです。
FreeBSD上のvm-bhyve: シェルベースのシンプルなbhyveマネージャで、依存関係が最小限に抑えられています。
FreeBSD上のBVCP: 軽量でネイティブな、仮想マシン管理用のWebインターフェースです。

その他のディストリビューション

ClonOS: FreeBSDをベースとした仮想ホスティングプラットフォームやアプライアンス向けのディストリビューションで、主にbhyveを使用し、管理用のWebインターフェースが搭載されています。

外部リンク

bhyve(8) – FreeBSD System Manager's Manual Pages (en)
bhyve - FreeBSD wiki
* BHyVeってなんや

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