Bi・Ki・Ni

日本のシンガーソングライター、杏里が1983年6月5日にリリースした5枚目のオリジナル・アルバムが『Bi・Ki・Ni』です。フォーライフ・[[レコード]]から発売されました。

前作『Heaven Beach』から7か月という短い期間でリリースされた本作は、杏里のルーツとも言える夏の海辺を彷彿とさせる、ダンサブルで心地よい楽曲が満載です。全10曲が収録されており、バラエティ豊かな構成となっています。

アルバム前半のM-1からM-5は、角松敏生が楽曲制作とサウンドプロデュースを手掛けています。アナログ盤とカセットテープでは、これらの楽曲は「Disco Side」としてまとめられています。一方、M-6からM-10は、杏里自身と、当時ツアーバンドに参加していた小林武史が共同で楽曲を制作し、サウンドプロデュースを担当。小林と佐藤準による編曲で、「Sea Side」としてクレジットされています。

M-4の「Lady Sunshine」は、M-3の「September Walkin'」とのカップリングでシングルカットされ、アルバムと同日に発売されました。

アルバム全体のトータルプロデューサーは明記されていませんが、原盤制作側（所属事務所およびレコード会社のプロデューサーやディレクター）がその役割を担ったと考えられます。

興味深いエピソードとして、中山美穂が杏里の大ファンであり、アイドル時代に本作を愛聴盤として、非常に気に入っていたことがインタビューで語られています。このことがきっかけとなり、後に角松敏生に楽曲制作とプロデュースの依頼へと繋がりました。さらに、1989年には杏里自身も中山美穂から依頼を受け、シングル曲「Virgin Eyes」の作曲を手掛けることになります。

2011年7月27日には、Blu-spec CDが紙ジャケット仕様で発売され、再び注目を集めました。そして2023年7月19日には、本作に加えて『Heaven Beach』、『Timely!!』、『COOOL』の計4枚が、完全生産限定盤のLPレコードとして再発売され、往年のファンを喜ばせました。

収録曲は以下の通りです。

1. Good Bye Boogie Dance
2. Dancin' Blue
3. September Walkin'
4. Lady Sunshine
5. Yes I'm In Love
6. Surf City
7. Just Be Yourself
8. Beach Boy In My Heart
9. Summer Focus
10. Affection

『Bi・Ki・Ni』は、杏里の音楽キャリアの中でも重要な作品の一つであり、80年代のシティポップを代表するアルバムとして、今も多くの音楽ファンに愛され続けています。

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