Virgin Eyes

VIRGIN EYES：中山美穂の代表曲

1989年、中山美穂の16枚目のシングルとしてリリースされた「VIRGIN EYES」は、彼女にとって大きな転機となった作品と言えるでしょう。作詞は吉元由美、作曲は杏里、編曲は小倉泰治と、豪華な布陣で制作されました。中山美穂自身が長年憧れていた杏里チームが制作に携わったことで、楽曲には独特の輝きが加えられています。ベース演奏には青木智仁が参加しており、楽曲全体のクオリティを格段に高めています。

映画主題歌としての成功

「VIRGIN EYES」は、中山美穂主演の東宝系映画『どっちにするの。』の主題歌として起用されました。映画の世界観と見事にマッチしたこの曲は、公開と同時に大きな話題を呼び、シングルとしても大ヒットを記録しました。映画のサウンドトラック盤には、シングルとは異なるフェイドアウトしないバージョンが収録されており、楽曲の持つ奥深い魅力をより感じることができます。

国際的な人気

日本の音楽シーンだけでなく、「VIRGIN EYES」は海外でも高い人気を誇りました。特に西ドイツでは、ラジオでのリクエストが殺到するなど、異例のヒットを記録しました。日本国外での人気獲得は、当時の日本のポップミュージックシーンにおいても稀なケースであり、「VIRGIN EYES」の普遍的な魅力を改めて示すものと言えるでしょう。

テレビ番組出演と紅白歌合戦

TBS系音楽番組『ザ・ベストテン』の最終回では、10位にランクイン。「VIRGIN EYES」を引っさげ、ドラマのロケ地からの中継出演というサプライズ演出で視聴者を魅了しました。また、同年大晦日に行われた第40回NHK紅白歌合戦にも出場。作曲者である杏里による曲紹介の後、ステージに登場した中山美穂は、イリュージョン的な演出を予定していましたが、スタッフ側のミスで失敗に終わるというハプニングに見舞われました。しかし、そんなアクシデントにもめげず、彼女の力強い歌声は多くの視聴者の心を掴みました。歌唱中の視聴率は平均視聴率を大きく上回る52.0%（関東地区）を記録し、歌手別視聴率でも7位という驚異的な数字を叩き出しました。この出来事は、彼女の高い人気と実力を改めて証明する結果となりました。

収録アルバムとシングルバージョン

「VIRGIN EYES」は、数多くのアルバムに収録されています。代表的なものとしては、同名タイトルのアルバム『VIRGIN EYES』、『どっちにするの。オリジナルサウンドトラック』、そして様々なベストアルバムに収録されており、彼女の代表曲として長く愛され続けています。また、アルバムによって収録バージョンが異なっている場合もあります。例えば、『どっちにするの。オリジナルサウンドトラック』にはフェイドアウトしないバージョンが収録されている点が挙げられます。これらのアルバムを通して、「VIRGIN EYES」の魅力を様々な角度から楽しむことが可能です。

カップリング曲「サンクチュアリ〜Sanctuary〜」

カップリング曲として収録されている「サンクチュアリ〜Sanctuary〜」も、作詞は吉元由美、作曲は杏里、編曲は小倉泰治が担当し、ストリングスアレンジは大谷和夫が手がけています。A面曲とはまた違った魅力を持つこの曲は、こちらも多くのアルバムに収録されており、シングル曲に劣らず高い人気を誇っています。「VIRGIN EYES」と共に、中山美穂の音楽キャリアにおける重要な楽曲の一つと言えるでしょう。

まとめ

「VIRGIN EYES」は、中山美穂の代表曲として、そして1980年代後半の日本の音楽シーンを象徴する楽曲の一つとして、現在も高い評価を受けています。映画主題歌、テレビ出演、紅白歌合戦出場など、その活動は多岐に渡り、その全てが彼女の輝かしいキャリアを彩るものとなっています。この曲は、日本の音楽史に名を残す、不朽の名曲と言えるでしょう。

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