BlackBerry OS

BlackBerry OSは、かつてBlackBerry Limited（旧Research In Motion：RIM）が開発していた、BlackBerryシリーズのスマートフォン専用のモバイルオペレーティングシステムです。マルチタスク機能を備え、トラックホイール、トラックボール、トラックパッド、タッチスクリーンなど、RIMが独自に開発した入力デバイスに最適化されていました。

特に、BlackBerry Enterprise Serverと連携した企業向け機能が強力で、Microsoft Exchange、Lotus Domino、GroupWiseといったシステムとのメール、カレンダー、タスク、連絡先などの同期を無線で実現していました。これにより、ビジネスシーンでの高い生産性が確保されていました。また、MIDP 1.0やMIDP 2.0のサブセットを用いた企業向けメールのネイティブサポートも特徴的です。

OSのアップデートは、BlackBerry over the air software loading (OTASL) サービスを介して、無線キャリアによって自動的に配信される仕組みでした。これにより、ユーザーは常に最新の状態でデバイスを利用できました。

サードパーティーの開発者は、BlackBerry APIを利用してアプリケーションを開発できましたが、特定の機能を利用する場合には、デジタル署名が必要となる場合がありました。2011年6月の調査では、開発者の約45%がこのプラットフォームを使用していたとされています。

しかし、2013年1月に後継となるBlackBerry 10がリリースされたことに伴い、BlackBerry OSの開発は終了しました。その後、2022年1月4日にはサポートも完全に終了しています。

対応デバイス

BlackBerry OSのアップデート時の対応デバイスやリリース時期は、各キャリアが独自に決定していました。

BlackBerryフォント

BlackBerry OSには、以下のフォントが搭載されていました（古いバージョンでは含まれていないフォントもあります）。

BBAlphaSans
BBAlphaSerif
BlackBerryOS（旧名称: RIMGlobal）

BBAlphaSansとBBAlphaSerifは、フリーソフトウェアであるDejaVuフォントをベースに開発されました。

BlackBerry Tablet OS

2010年9月27日、RIMはBlackBerry PlayBookタブレット向けに、QNXベースのBlackBerry Tablet OSを発表しました。QNXは、当初はBlackBerry Tablet OSで使用されていましたが、2013年1月30日にリリースされた次世代OSであるBlackBerry 10にも組み込まれました。RIMは、このOSを他の携帯機器メーカーにライセンス提供する可能性も示唆していました。


関連情報

BlackBerry 公式ウェブサイト
BlackBerry Developer Zone
BlackBerry App World Storefront対応デバイス

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