DejaVuフォント

DejaVuフォント

DejaVuフォントは、Unicodeの広範な文字をサポートするために開発されたラージフォントです。元々はBitstream Veraフォントの改変版として誕生し、その優れた点を引き継ぎつつ、Unicodeのより多くの範囲をカバーするように拡張されました。

開発の経緯

DejaVuフォントプロジェクトは、シュテパン・ロー (Štěpán Roh) によって開始されました。Bitstream Veraフォントが比較的限られた文字セットしか持っていなかったのに対し、DejaVuフォントはCJK統合漢字を除くUnicodeの大部分をカバーすることを目指しました。開発はオープンな協力体制で行われ、多くの貢献者がWikiやメーリングリストを通じて参加しました。長い年月をかけて、Olwenフォントファミリー、Bepa、Arevフォントなど、他のBitstream Vera書体を拡張するプロジェクトも統合し、その機能を拡充してきました。

特徴

DejaVuフォントは、以下の点で優れています。

広範なUnicodeサポート: Unicodeの多くの文字をカバーし、多言語環境での利用に適しています。
多様なスタイル: オリジナルのBitstream Veraフォントの10スタイルから21スタイルに増加し、様々な用途に対応できます。
フリーなライセンス: 自由に利用、配布、改変が可能なライセンスで提供されており、組み込みも自由に行えます。

課題

DejaVuフォントは多くの文字をサポートしていますが、印刷上の非互換性を持つ文字体系の扱いという課題も抱えています。特に、アラビア文字の追加は、いくつかのソフトウェア非互換性の問題を引き起こしました。ラテン文字とアラビア文字は書体へのアプローチが根本的に異なるため、両者をどのように調和させるかが課題となっています。この問題への対応として、ラテン、ギリシア、キリル文字のみを収録したDejaVu LGCというサブセットも作成されました。

今後の展望

DejaVuフォントは、UnicodeのサブセットであるMES-1、MES-2、そして将来的にはMES-3に含まれる全ての文字を網羅することを目指しています。そのため、小さなサイズでもクリアに表示するためのヒンティング規則の追加や、サンセリフおよびセリフのカーニング規則の開発など、さらなる改善が続けられています。また、複雑なインド系アブギダ文字群のサポートも検討されています。

入手先

DejaVuフォントは、SourceForge.netのDeJaVuプロジェクトからダウンロードできます。

関連情報

DejaVuフォント公式サイト
* Bitstream Vera

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