Boxrec.com

BoxRec: プロボクシング戦績管理の権威

BoxRec.comは、男子および女子プロボクサーの戦績を網羅したデータベースを提供するウェブサイトです。当サイトは、クインズベリー・ルール施行以降のすべてのプロボクシングの試合結果を記録し、さらに一部のアマチュアボクシングやベアナックル・ボクシング、ムエタイ、キックボクシングの結果も掲載しています。また、ボクサーのレーティングや、BoxRec Wikiというボクシングに特化した百科事典の運営も行っています。

設立の背景

BoxRecは、イギリス・ヨークシャーのジョン・シェパードによって設立されました。シェパードは元々ボクシングに興味がなく、1995年に初めてボクシングの試合を観戦しました。その試合の中で、ボクシングをただの「野蛮な見世物」と見ていた彼の価値観が変化し、ボクシングを芸術として捉え直すようになったのです。この経験が、後のBoxRecの設立の大きな要因となりました。2000年からはプロボクサーの戦績データを集め始め、徐々に全ボクサーの記録を網羅するデータベースを構築する決意を固めました。すぐにサービスは成長を遂げ、2005年からはシェパードがサイトの運営を専任で行うに至りました。2008年には、訪問者数が1日あたり5万人に達し、合計130万試合のデータベースを保持することになりました。

編集チームと組織

BoxRecは、世界中の多くのボランティア編集者によって日々更新されており、各編集者は特定の国や地域を担当しています。これにより、ボクサーの戦績が常に最新の情報に基づいて管理されており、加えてポイント・システムによって選手たちのランク付けも行われています。

公式戦績としての認知

2018年には、アメリカのボクシング・コミッション・コンバティブ・スポーツ協会（ABC）がBoxRecを公式記録員として認定しました。これは、以前に公式記録員であったFight Faxからの移行であり、BoxRecの信頼性が高まったことを示しています。また、日本のボクシングコミッションも2018年からBoxRecの戦績を公式な戦績として認める決定を下しました。

業界からの評価

ボクシング関係者の間でもBoxRecの重要性が広く認識されています。プロモーターのルー・ディベラは、「ボクシング界でBoxRecを使ったことが無いという奴がいたら、そいつは無能かウソツキかのどちらかだ」と語るなど、評価は高いです。またトップランクのマッチメーカーやボクシングジャーナリストも、BoxRecが提供する情報の信頼性を認めています。

批判と課題

一方で、BoxRecは記録の正確性への批判も受けています。特に古い時代のデータについて、正確性が低いとの指摘があります。2005年には、ABCの公式試験においてFight Faxと比較された結果、BoxRecの正確性が「かなり低い」とされています。ボクシングプロモーターやスポーツジャーナリストからも、特に歴史的な記録に関しては不正確さが目立つとの声があります。

recent changes

2024年にはWBAがFight Faxとの提携を発表したことで、BoxRecからWBAに関する全記録が削除される事態が発生しました。この背景には、サウジアラビアの娯楽庁によるBoxRecの買収の噂や、記録の盗用に関する疑念があると言われています。また、WBCも2023年にBoxRecとの連携を停止しました。

結論

BoxRecはボクシング界において不可欠な存在となっており、ボクサーの戦績を詳細に把握するための重要なリソースです。今後の展開や課題も見守っていく必要があります。公式ウェブサイトも活用し、最新の情報を確認しましょう。

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