CEDEC AWARDS

CEDEC AWARDSについて

CEDEC AWARDS（セデック・アワード）は、コンピュータエンターテインメント協会（CESA）が主催し、ゲーム開発における技術の成果を表彰するイベントです。この賞は、ゲームそれ自体よりも、その開発にかかわる技術力や業績を重視しており、優れたゲーム開発技術の普及と、産業の成長を促進することを目的としています。アメリカのGame Developers Choice Awardsが国際的なアワードとして有名ですが、CEDEC AWARDSはその日本版とも言えます。

選考プロセス

CEDEC AWARDSの選考は、CESAの「CEDEC AWARDSノミネーション委員会」と「CEDEC運営委員会」によって行われます。選考の基本的な流れは、まずノミネーションリスト（優秀賞）が策定され、その後、CEDECの受講者（ほとんどがゲーム開発者）がこのリストに基づいて投票を行い、最優秀賞を決定します。

この選考プロセスにおいて、CEDEC受講者の投票が主な決定要因となるため、一般的な人気や知名度だけではなく、技術や革新性に裏打ちされた実績が評価される傾向があります。 つまり、CEDEC AWARDSの受賞作品は、技術的な視点から選ばれるため、他のゲーム関連賞とは異なるラインナップが特徴的です。

賞の受賞条件

基本的にはコンピュータゲームに関連する技術に焦点を当てていますが、「ニコニコ動画」や「セカイカメラ」など、デジタルでインタラクティブなエンターテインメントに関わる技術であれば広く対象となります。また、CEDEC AWARDSは主に日本国内の成果物を評価しますが、特定の年には国外の開発チームが受賞することもあります。初開催となる2008年は、過去に発売された全てのゲームを対象にしましたが、2010年以降はその年にリリースされた作品に焦点を当てるようになっています。

受賞歴

受賞の履歴は、エンジニアリング部門、ビジュアル・アーツ部門、ゲームデザイン部門、サウンド部門などに分かれ、それぞれの部門で最優秀な作品が評価されています。例えば、2024年のエンジニアリング部門では、GitHub Copilotの開発チームが受賞し、直近の2023年においては「星のカービィ ディスカバリー」の開発チームが受賞しました。

ビジュアル・アーツ部門では、2024年に『グランブルーファンタジー リリンク』が、2023年に桜井政博氏が受賞しています。同様に、ゲームデザインやサウンド部門でも、年ごとに様々な著名なタイトルが受賞しています。

特別賞・著述賞とその他の部門

特別賞や著述賞も設けられており、特にゲーム業界における重要人物やその業績に対する表彰が行われています。例えば、2023年にはゼルダの伝説の開発チームが受賞しました。

著述賞では、ゲームの技術やデザインについての書籍が評価されることがあり、ゲームの理論や開発技術に関する重要な資産となります。

おわりに

CEDEC AWARDSは、日本のゲーム開発者たちが技術的な業績を誇示する重要な舞台であり、将来のゲーム開発における技術革新をさらに促進することにつながります。受賞作や関わった人々の功績を知ることで、より深くゲーム制作の裏側に迫ることができるでしょう。

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