CI-CA(シーカ)について
CI-CAは、
奈良交通と
エヌシーバスが発行する非接触型
ICカードです。このカードは、
路線バスに乗車する際に便利な
乗車カードとして利用されています。その名称は、奈良の名物である「鹿」と、
ICカードの「IC」、そして「CARD」の「CA」から来ており、
奈良交通のシンボルを反映しています。CI-CAは公募によって名付けられ、地域に根ざす特徴を持ったカードとなっています。
CI-CAの導入と歴史
CI-CAは、日本のバス業界においてもいち早く取り入れられた
ICカードとして、
2004年12月15日に導入されました。それ以前の磁気式
バスカードを置き換える形で誕生したこのカードは、
奈良交通が1998年から独自に運営していた
バスカードに代わるものです。
奈良交通は
1989年から独自の
バスカードを使用していましたが、
2004年に非接触式の
ICカードに切り替え、
スルッとKANSAIの
PiTaPaと
ICOCAとも相互利用が可能となりました。導入当初は、一部の利用拡大が遅れたものの、
2006年までに全営業所に拡大されました。その後の数年にわたり、定期券の割引率やチャージのプレミア額の変更など、何度かの改定が行われました。
利用方法と券種
CI-CAはバスの車両や案内窓口で簡単に購入でき、チャージも同様に行えるため、非常に便利です。また、大人用と小児用の券種が用意されており、料金は同じですが、運賃が異なり、使用時期や適用範囲に合わせて選ぶことができます。名義登録を行うことで、カードに名前を印字することも可能です。この際も記名者以外が利用できる利点があるため、地域住民や観光客にとって使いやすい選択肢となっています。
CI-CAには主に「普通」と「ひまわり」の2種類の券種があり、それぞれ独特のプレミアが設定されています。「ひまわり」は特定の時刻に乗車可能ですが、残額がなくなった場合は「普通」に自動的に引き落とされる仕組みになっています。
相互利用と便利な機能
CI-CAは
2007年4月から
PiTaPaとの相互利用が開始され、これにより
ICOCAなども使用できるようになりました。
2016年には更に主要な
ICカードと相互利用できるようになり、利便性が大幅に向上しました。
さらに、カードを運賃箱にタッチすると、音声によって乗車券の種類が確認できる機能も搭載されており、利用者に優しい設計がされています。これは、定期券やプリペイドカードの利用状況を音声で知らせることで、利用者の利便性が向上しています。
70歳以上の高齢者向けサービス
奈良市では、市内に住む70歳以上の高齢者向けに「老春手帳」というサービスも提供されています。このパスは
ICカード化された後に、再度紙式に戻された経緯があるものの、2009年以降は再び
ICカード方式に戻り、非常にリーズナブルな運賃で市内バスを利用できる特典が付いています。
まとめ
CI-CAは単なる交通手段以上の役割を果たしています。奈良の地域性を反映し、利便性の高い機能を兼ね備えたこの
ICカードは、地域の交通をスムーズにし、観光や通勤時の利便性を確保しています。今後のさらなる機能追加やサービス向上にも期待が寄せられています。