CIE 1964 色空間

CIE 1964 (U, V, W) 色空間：均等色空間への取り組み

CIE 1964 (U, V, W) [色]]空間、別名CIE UVW色空間は、国際照明委員会]によって[[1964年に定義された色空間です。CIE 1960色空間をベースに、人間の知覚における色の均等性をより良く表現することを目指して開発されました。

この色空間は、以下の式で定義されます。

U = 13W(u - u₀)

V = 13W(v - v₀)

W = 25Y^(1/3) - 17

ここで、(u₀, v₀)は白色点の座標、Yは三刺激値の輝度を表します。アスタリスク()は、これらの値が従来の色空間と比べて、知覚的により均等な空間であることを示しています。CIELAB色空間と同様の考え方です。

この色空間の重要な特徴は、色差の計算が容易である点です。ギュンター・ワイスゼッキによって提案されたこのシステムでは、輝度を考慮せずとも色差を算出できます。Wは、LaddとPinney、Glasserらの研究を簡素化した明度表現です。また、色度成分UとVは、アダムスの色価色空間と同様に、白色点を原点としています。

この座標系によって、彩度を(U)² + (V)² = Cという定数Cで表すことができます。さらに、明度が変化しても色度は一定に保たれるため、明度調整による彩度変化の予測が容易です。

色度と色差

色度係数はマンセル系の色空間を参考に選択されています。明度の差ΔW = 1は、色度の差√(ΔU² + ΔV²) = 13にほぼ対応します。この係数の選択により、CIE UVW色空間における色差は、単純なユークリッド距離として計算できます。

ΔE_(CIEUVW) = √(ΔU)² + (ΔV)² + (ΔW)²

この式は、色空間における2点間の距離を、U, V, Wの差の二乗和の平方根として表しています。この単純な計算方法は、色の違いを定量的に評価する際に非常に便利です。

まとめ

CIE 1964 (U, V, W) 色空間は、知覚的均等性を考慮し、色差計算を簡素化するために設計された色空間です。その特徴は、明度と色度の分離、白色点原点の座標系、そして単純なユークリッド距離による色差計算にあります。これらの特徴は、色差の評価や管理において非常に有用であり、様々な分野で活用されています。ただし、完璧な知覚的均等性は達成されておらず、後続の色空間（例えばCIELAB）は、さらに改良されたモデルとなっています。しかし、CIE 1964 (U, V, W) 色空間は、色空間の進化における重要なステップであり、その概念や計算方法は、現代の色科学においても重要な役割を果たしています。

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