CJ-6 (航空機)

南昌 初教六型（Nanchang ChuJiao-6）

南昌初教六型（Nanchang ChuJiao-6）は、中華人民共和国で開発された練習機であり、特に軍事訓練や民間の航空活動に広く活用されています。この機体は、初教シリーズの一環として位置付けられ、名称の「ChuJiao」はそのピン音の頭文字に由来しています。

概要

南昌飛機製造は、旧ソ連のYak-18をライセンス生産し、初等練習機として運用していました。しかし、大躍進運動の期間中、中国政府は航空機の自主設計と生産を推進しました。その結果、南昌初教六型はこの自主製造の背景から誕生しました。この機体は、Yak-18の外観に似ていますが、重要な部分には改良を加えた設計が施されており、主翼や尾翼、降着装置などが改設計されています。また、生産効率を向上させるための工夫がされています。

初教六型は、チェコスロバキア製のAI-14Pエンジンを基にしたピストンエンジンを搭載しており、出力は大きく、元となった初教五型に比べてはるかに性能が向上しました。その結果、稼働率も高く評価されています。この機体は全金属製のセミモノコック構造を持ち、可変ピッチの2翅プロペラによって推進力を得ています。

海外での使用

南昌初教六型は、中国以外の国家でも広く利用されています。具体的には、北朝鮮、バングラデシュ、アルバニア、カンボジア、タンザニア、ザンビア、ベトナム、エクアドルなどがその使用国として挙げられます。また、この機体はメンテナンスのしやすさや多目的利用の可能性から民間航空市場にも導入されました。アメリカでは、200機以上の初教六型が飛行しており、2008年にはウィスコンシン州で50周年を祝うイベントが開催されるなど、人気を博しています。

性能諸元

南昌初教六型の基本的な性能は以下の通りです：

• - 全幅：10.22 m
• - 全長：8.46 m
• - 全高：3.25 m
• - 自重：1,059 kg
• - 最大離陸重量：1,419 kg
• - 発動機：株洲活塞6型甲（空冷星型9気筒285hp）
• - 最高速度：300 km/h
• - 海面上昇力：380 m/min
• - 実用飛行上限高度：5,080 m
• - 乗員：2名
• - 最大航続距離：700 km

派生型

南昌初教六型には複数の派生型が存在します。これには以下のような型があります：

• - 紅専-502：初教六型の原型機。
• - 初教六型（CJ-6）：260馬力の株洲活塞6型エンジンを装備した複座の初等練習機。
• - 初教六型甲（CJ-6A）：性能向上形で、285馬力の株洲活塞6型甲を装備しています。
• - 初教六型乙（CJ-6B）：武装を追加した型で、300馬力のエンジンや機銃、爆弾を装備しているが、少数のみ生産されています。
• - BT-6：初教六型の輸出型です。
• - PT-6A：初教六型甲の輸出バージョン。
• - 海燕甲：海燕の原型機で、1985年に初飛行しました。
• - 海燕乙：単座の農業や消防用に使用される機体。
• - 海燕丙：農業用や遊覧飛行用のゼネラル・アビエーション型です。

使用国

南昌初教六型は、以下の国々で軍用機として利用されています：

• - アルバニア
• - バングラデシュ
• - カンボジア
• - 中国
• - ミャンマー
• - 北朝鮮
• - タンザニア
• - ベトナム
• - ザンビア
• - エクアドル

また、民間ではアメリカ合衆国において、個人所有者が航空ショーなどでデモ飛行を行っています。

関連項目

南昌初教六型は、Yak-18やその後継機のCJ-7など、関連する航空機と密接な関係があります。また、参考文献として「エアワールド」やオンラインの航空機データベースが利用されることがあります。

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