CLEVER SLEAZOID

Dir en grey - CLEVER SLEAZOID

「CLEVER SLEAZOID」は、日本のロックバンドDir en greyが2005年9月21日にリリースしたメジャー18枚目のシングルです。前作5thアルバム『Withering to death.』から約半年ぶりのリリースとなりました。本作は、2006年公開の映画『DEATH TRANCE』のエンディングテーマとして起用されています。

制作背景

本作のリリース前には、全国ツアーに加え、初のヨーロッパ公演としてドイツ・ベルリンでのライブ、さらに「Rock am Ring」「Rock im Park」といったロックフェスティバルへの参加を経験しました。

レコーディングに際しては、メンバー全員でスタジオに籠り、個々のグルーヴを追求するために徹底的なリハーサルを重ねました。ドイツ公演中、Die（Gt.）は自身の演奏について、ドラムの音のみに没頭し独りよがりになっているとギターテックから指摘を受け、バンド全体の音を意識するように改善したと語っています。

作品コンセプトと特徴

「新しい感覚で」というコンセプトのもと、ジャケットデザインやミュージックビデオの監督には、これまでDir en greyと関わりのなかった新たなクリエイターを起用しています。

ミュージックビデオの撮影では、生きたマダガスカルゴキブリ200匹が用意され、ステージ上を這う中で演奏するという演出が行われました。Shinya（Dr.）は監督からゴキブリを叩き潰しながら演奏するよう指示されたものの、実行できなかったと語っています。虫嫌いであるDieにとっては、非常に苦痛な撮影だったようです。

カップリングとライブ

カップリングには、2005年4月29日・30日に新木場スタジオコーストで開催されたライブの音源が3曲収録されています。これらのライブ映像は、ファンクラブ限定DVD『It withers and withers -Bootlegged-』で視聴可能です。

当時のライブにおける京（Vo）は、感情をむき出しにするパフォーマンスを追求しており、メロディアスな要素を排除した、バランスを度外視したかのような表現へと変化していました。京自身は当時の精神状態について、”痛み”の感情に追い詰められていたと述べており、夜中に突然飛び起きてパソコンを叩き壊したり、浴槽に長時間浸かるなど、精神的に不安定な状態だったことを告白しています。

楽曲について

CLEVER SLEAZOID

楽曲全体を通して、様々な歌唱法が用いられています。歌詞はほぼ英語で構成されており、「海外を意識したのか？」といった質問を受けることもありましたが、京はプリプロの段階からAメロに英語が自然にハマったため、楽曲に素直に応じた結果であると説明しています。もし全ての感情を日本語で表現しようとすると、より凝った表現が必要となり、英語ならではのストレートな表現になったと語っています。終盤に登場する日本語詞は、英語詞とのコントラストを際立たせる役割を果たしています。京は、英語詞や発音にこだわること自体が本質ではないため、そうした指摘は無意味だと考えています。

収録曲

1. CLEVER SLEAZOID
2. C [LIVE]
3. GARBAGE [LIVE]
4. dead tree [LIVE]

収録アルバム

THE MARROW OF A BONE (#13) - 再録バージョン
DECADE 2003-2007 (#13) - 『THE MARROW OF A BONE』収録バージョン（イントロ部分カット）
VESTIGE OF SCRATCHES Disc 2 (#13) - シングルバージョン
落ちた事のある空 (#2) - 13年ぶりの再録。テンポアップ、英語詞の大部分を日本語詞に変更、7弦ギターの導入、ユニゾンを強調したギターフレーズ、アウトロでの疾走など、大幅なリアレンジが施されたバージョン

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