CMソング・グラフィティ

ゴダイゴのCMソング集『CMソング・グラフィティ』

『CMソング・グラフィティ』（CM SONG GRAFFITI）は、日本の音楽グループであるゴダイゴによって制作されたCMソングの集大成アルバムです。この作品は、1978年にリリースされた『VOL.1 GODIEGO SUPER HITS』と、1982年に登場した『VOL.2』の2つのスタジオアルバムをまとめたもので、CM音楽のジャンルを打ち立てた重要な一歩となっています。

アルバムの成り立ち

『VOL.1』は1978年1月15日に発売され、当時のゴダイゴのスタイルや楽曲の魅力を示す良いサンプルとして位置づけられています。このアルバムでは全ての曲が英語の歌詞で構成されています。一方、『VOL.2』は1982年6月1日にリリースされ、日本語の歌詞を持つ楽曲が多く収められていることが特徴です。どちらのアルバムもスタジオ録音としての価値は高いですが、オリジナルアルバムとは見なされていません。

興味深い点として、両アルバムのライナーノーツには、ゴダイゴのメンバーであるタケカワユキヒデが、曲ごとに丁寧な解説を記載していることが挙げられます。これにより、聴く人々は楽曲の背景や意図を理解しながら楽しむことができます。

デザインとコンセプト

『VOL.1』のジャケットデザインには、特に強い印象が残る赤い椅子が使われています。この椅子は神奈川県横浜市中区元町にある家具店「ダニエル」の前で撮影されたものであり、現在でもその店舗のトレードマークとして残っていることが魅力の一部です。また、因果的に『VOL.2』のタイトルには誤って「GRAFFITY」と記載されている点も話題となりました。

収録楽曲

『VOL.1』には数多くの代表的な曲が含まれています。たとえば、「MIRAGE（ミラージュのテーマ）」や「THE MORNING AFTER（モーニング・アフター）」など、全曲がタケカワユキヒデの作詞・作曲により生まれています。それに対して、例えば「UNCLE JOHN（アンクル・ジョン）」などの作品は、ゴダイゴ結成以前にタケカワが手掛けたものです。このように、アルバムは彼の初期の創造性を垣間見ることができる貴重な資料となっています。

『VOL.2』では、ジャンゴや友だちはいいもんだ（DAZZLED BLIND BY YOU）など、異なるアプローチの楽曲が収められています。中でも「ピーチ・ネクター〜レッツ・ゲット・バック〜デリシャス〜ハヴァナ〜チェスナット・トゥリー」といった長編曲は、ゴダイゴの音楽的冒険心を強調し、さらには製菓会社森永製菓のCMに使われたことでも知られています。

まとめ

『CMソング・グラフィティ』は、ゴダイゴの音楽的資産だけでなく、広告音楽の中でも彼らがどういった影響を与えてきたかを示す重要な作品と言えるでしょう。時代を超えて愛されるこのアルバムは、聴く人にとって魅力的な体験を提供し続けています。音楽ファンのみならず、広告音楽の歴史に興味がある人々にとっても、ぜひ聴いてみる価値のある名盤です。

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