COMBINATION

漫画『COMBINATION』の概要

『COMBINATION』は、日本の漫画家聖りいざ（現在の名は伊庭竹緒）によって創作された作品です。この漫画は、もともと1991年から1992年まで少女漫画雑誌『バル・プリティ』に連載されていました。当初、共同で活動するCLAMPの名前も見られましたが、再開以降は聖りいざの単独名義となりました。

初版は全2巻で完結しましたが、その人気は根強く、1996年から再び連載がスタートしました。2015年の時点で、全6巻までが光文社から刊行され、さらに、光文社版の6巻と新たに描かれた内容を含んだ新装版が2009年に小学館クリエイティブから全3巻として発表されています。続編も計画されていましたが、配信は止まっています。

物語のあらすじ

物語は、捜査2課に配属された新人刑事の佐々木圭司と、同じく捜査2課の羽柴茂光とのコンビから始まります。彼らは上司の指示を受け、澤田代議士の不正を暴くために面対します。羽柴の知人で内閣調査室に所属する野添陽子や、佐々木の大学時代の同級生で財閥の一員である妹之山続の協力を得ながら、昼夜を問わずに奔走します。

ある日、澤田の息子である俊郎が外国のマフィアに追われて逃げ、羽柴によって助けられます。この出会いがきっかけとなり、彼らは新種のウイルス「P・ウイルス」に関する国を超えた陰謀に引き込まれていくのです。

主な登場人物

• - 羽柴茂光: 主人公で26歳の刑事。お調子者だが、過去に複雑な家庭環境を持ち、人生の重圧に苦しんでいる。自身のトラウマから、「大切なもの」を作らないよう心がけている。
• - 佐々木圭司: 22歳の生真面目な新人刑事で、羽柴の相方。父は警視総監で、家族の期待の中で育ち、内向的ながらも羽柴との交流を通じて成長していく。
• - 野添陽子: 内閣調査室に所属する女性で、羽柴の過去をよく知っている。強い意志を持ち、時に羽柴のサポートを担う。
• - 澤田俊郎: 澤田代議士の息子で、物語の鍵を握るキャラクター。彼は「P・ウイルス」のデータを持ち、多くの勢力に狙われている。
• - 妹之山兄弟: 財閥に所属する兄弟。続は情報工学のエキスパート。彼らの存在が物語に深みを与えます。

作品のテーマとメッセージ

『COMBINATION』は、正義を求める人々の苦悩と人間関係の複雑さを描いています。特に、羽柴の過去や彼が抱えるトラウマ、佐々木との友情が物語において重要な要素となっています。そして、「大切なものを作らない」ことから来る孤独感が、彼の成長に影響を与えるのです。

また、作品全体を通じて、正義と悪、裏切りと友情というテーマが色濃く表現され、読者はキャラクターたちの選択や成長に共感を覚えることでしょう。漫画のスタイルやストーリー展開は、読者に強い印象を残します。

このように、『COMBINATION』は単なるエンターテインメントにとどまらず、深いテーマを持つ作品として、多くのファンに愛されています。

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