COMIC NETWORK

「COMIC NETWORK（コミックネットワーク）」は、九州地方を中心に開催されていた同人誌即売会です。主催はコミックネットワーク事務局が行っていました。

歴史・概要

1980年代後半、九州の複数の即売会主催者が合同で設立しました。当初は「COMIC NETWORK」のほか、「Comic Zeal」「FUKUOKA COMIC SPACE」「COMIC KIDS」「COMIC SATELLITE」など、様々な名称で同人誌即売会を開催していました。規模も様々で、100スペース程度の小規模なものから、3000スペースにも及ぶ大規模なものまでありました。

福岡市内での開催が中心でしたが、九州各地や中国地方の県庁所在地、主要都市では「COMIC NETWORK LAMBDAX」という小規模イベントも展開していました。最盛期には、九州内外から多くの同人サークルが集まり、委託参加も含めて全国的に名を知られるようになりました。

しかし、運営上の不手際やずさんな事務処理が目立つようになり、1990年代半ばをピークに参加者が減少しました。特に問題となったのは、同事務局が運営していた委託参加システム「COMIC HOUSE」でのトラブルです。スタッフ間の問題により、サークルの個人情報や売上データが紛失し、売上金が支払われない事態が発生しました。中には10万円相当の売上金が未払いになったサークルもあったようです。また、サークルチケットの未着により、参加を申し込んだにもかかわらず当日参加できないサークルが続出するなどのトラブルも頻発しました。

さらに、コミックネットワークでは長らく連絡先が私書箱のみであったため、確実に返事が来る保証がなく、主催者との連絡が困難でした。2000年代に入ってからも公式サイトなどの媒体を一切持たず、イベント情報を得るには実際に会場に足を運ぶしかないという状況も、参加者減少の一因となりました。

福岡市内のイベントでは、2001年10月21日開催の「Comic Zeal43」より、事前告知なしに撮影機材の持ち込みが禁止されました。これにより、多くのコスプレイヤーや撮影者が参加を取りやめました。また、福岡ドームから福岡国際センターに会場を移したことも参加者減少に拍車をかけました。

2008年12月23日開催の「COMIC NETWORK NOAH4」では、主催者側のサークル数不足を理由に、開催5日前に中止が発表されました。しかも、この告知はサークル参加者のみに行われ、当日会場での告知は一切ありませんでした。説明スタッフや張り紙なども用意されず、混乱を招きました。

中国地方や九州の一部の地域では、サークル参加者の減少や会場確保の難しさなどからイベントの休止・撤退が進みました。そして、2015年7月20日に佐賀市文化会館で開催された「COMIC NETWORK LAMBDAX佐賀150」を最後に、同事務局が主催するイベントは開催されていません。

過去に開催していたイベント

Comic Zeal

2002年まで福岡市で開催されていたオールジャンル同人誌即売会です。「FUKUOKA COMIC SPACE」と並び、福岡国際センターやマリンメッセ福岡を主な会場として、1990年代頃から1000スペース規模のイベントを開催していました。九州では最大級のイベントに成長しました。

しかし、1990年代半ばから福岡ドームでも同団体が即売会を開催するようになると、参加者が福岡ドームに集中するようになり、「Comic Zeal」や「FUKUOKA COMIC SPACE」への参加者が減少しました。それに伴いイベント開催での赤字が膨らみ、会場確保も難しくなったため、2002年の開催を最後に事実上休止となりました。

FUKUOKA COMIC SPACE

2002年まで福岡市で開催されていた、ジャンルを問わないフリージャンル型の同人誌即売会です。例年、5月の連休期間中などに年に1回のペースで開催されていましたが、2002年の開催を最後に休止しています。休止の理由については、「Comic Zeal」の項を参照ください。

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