CPサッカー

CPサッカー（脳性麻痺者7人制サッカー）

CPサッカー、または脳性麻痺者7人制サッカーは、脳性麻痺、脳血管障害、外傷性脳損傷などの比較的軽度な後遺症を持つ選手がプレーできるよう考案された、立位で行う唯一の団体スポーツです。「CP」はCerebral（脳の）Palsy（麻痺）の略称です。

概要

この競技は、国際脳性麻痺者スポーツ・レクリエーション協会（CPISRA）が統括し、FIFA（国際サッカー連盟）の11人制サッカーのルールを一部修正して適用されます。日本では、日本CPサッカー協会（JCPFA）が競技を統括しています。

競技クラス

CPサッカーでは、選手の障害程度によって出場できるクラスが定められています。杖の使用は認められておらず、自力で走れることが参加条件です。

C5: 両下肢に麻痺があるものの、歩行が可能な選手。
C6: 四肢に不随意運動があるものの、歩行が可能な選手。
C7: 片麻痺の選手。
C8: 軽度の障害を持つ選手。

ルール

CPサッカーの主なルールは以下の通りです。

1チームは、ゴールキーパーを含む7人の選手で構成されます。
7人のうち、C5またはC6クラスの選手が常に1人以上出場している必要があります。条件を満たせない場合は6人で試合を行います。
C8クラスの選手は、1チームに最大2人まで出場可能です。
選手交代は3人まで認められます。
試合時間は30分ハーフで、ハーフタイムは15分です。
フィールドのサイズは縦75～70m、横55～50mです。ゴールは幅5m、高さ2mです。
オフサイドは適用されません。
スローインは片手でのアンダースローが可能です。

歴史

CPサッカーは1978年にCPISRAが設立されたドイツのヴィルデスハウゼンで始まり、同年にはスコットランドのエディンバラで初の国際大会が開催されました。その後、ヨーロッパを中心に世界へと普及し、1984年のニューヨーク・ストークマンデビルパラリンピックで初めてパラリンピックの正式種目となりました。

しかし、2015年にはIPC（国際パラリンピック委員会）によって、2020年東京パラリンピックの実施種目から除外され、2024年パリパラリンピックでも実施されていません。

日本では、2001年4月にJCPFAが設立され、2004年と2012年の全国障害者スポーツ大会でオープン競技として採用されました。

関連情報

国際脳性麻痺者スポーツ・レクリエーション協会
日本CPサッカー協会
* その発祥と現在の活動について - 傷害保険福祉研究情報システム

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