Canary (アルバム)

アルバム『Canary』の詳細について

松田聖子が1983年12月10日にリリースした『Canary』は、彼女の8枚目となるオリジナル・アルバムであり、当時の音楽シーンにおいて重要な位置を占める作品です。このアルバムはCBS・ソニーから発売され、聖子自らの音楽の幅をさらに広げた内容になっています。

アルバムの概要

アルバムの帯には「自由な光をあびて、いま鼓動はあなたへ SINGING… 聖子」というキャッチフレーズが印刷され、聴く者に向けたメッセージが込められています。収録されているのは全10曲で、その中にはヒットシングル「瞳はダイアモンド」と「蒼いフォトグラフ」が含まれています。リリースからわずか11日後の12月21日には、最高音質で楽しめるマスター・サウンド仕様盤も発売され、さらにその魅力を引き立てています。

このアルバムには来生たかおによるスローバラードや、林哲司が手掛けたポップな楽曲が多くを占めており、多様な音楽スタイルが感じられます。また、全ての楽曲タイトルが英語で統一されている点も特徴のひとつです。既に発表されていたシングルにも新たに英語タイトルが付けられており、特に「Canary」や「Misty」では、本人の歌声ではなくコーラス部分の英語の歌詞が設けられています。

タイトル変更とその背景

興味深いことに、リリース直前に本作の仮タイトルは『Jewels』であったとされています。販促用の資料などにもこのタイトルが使用されていた時期があり、松田聖子が自身のラジオ番組『愛にくちづけ』でこの新しいアルバムをそのタイトルで紹介していたとも言われています。しかし、最終的には変更があり、現在の『Canary』というタイトルに決定し、収録楽曲も一部が変更されたとのことです。

収録楽曲の詳細

Side A

1. BITTER SWEET LOLLIPOPS - この曲は聖子自身が初めて作曲した音源であり、彼女の音楽活動における一歩となりました。

2. Canary - 彼女自身の作曲が光る楽曲。

3. Private School - 軽やかなメロディが特徴です。

4. Misty - 神秘的な雰囲気が漂うスローバラード。

5. Diamond Eyes - また、15枚目のシングルとしても知られるこの曲は、聖子の魅力を余すことなく表現しています。

Side B

6. LET'S BOYHUNT - さまざまなバージョンが存在する楽曲で、アルバム『Snow Garden』でもアレンジされています。

7. Wing - 鳥のような自由さを歌った曲です。

8. Party's Queen - 短い歌詞でその存在感を示す異色作。

9. Photograph of Yesterdays - TBS系ドラマ『青が散る』の主題歌としても人気を博しました。

10. Silvery Moonlight - 最後を飾る楽曲で、夢のような夜空をイメージしています。

制作陣とクレジット

このアルバムでは、プロデューサーとしてM.Wakamatsu、エンジニアにT. Suzukiが名前を連ねています。また、数々の才能あるミュージシャンたちが参加し、聖子の歌声を支えています。

『Canary』は、松田聖子の音楽的成長と多様性を示す重要な作品として、今なお多くのファンに愛されています。

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