CentOS Stream

CentOS Streamは、コミュニティによって開発が進められているエンタープライズ向けのLinuxディストリビューションです。開発の流れにおいて、上流に位置するFedoraと、下流に位置するRed Hat Enterprise Linux（RHEL）の中間に位置する、いわば「中流」の役割を担っています。このディストリビューションは、Meta Platforms（旧Facebook、WhatsAppを含む）やX（旧Twitter）といった、大規模なインフラストラクチャを運用する企業で実際に利用されています。

歴史

CentOS Streamの最初のリリースは、CentOS 8と同時に2019年9月24日に行われました。これは「CentOS Stream 8」と呼ばれます。CentOS 8のサポートが終了する際、CentOS Projectは、CentOS Linux 8からCentOS Stream 8への移行を容易にするための手段を提供しました。

2021年1月13日には、CentOS Projectの理事会が、Meta Platforms、Twitter、およびVerizonのエンジニアによって提案されたHyperscale SIG（Special Interest Group）の設立を承認しました。このHyperscale SIGは、CentOS Streamを大規模なインフラストラクチャに展開することを目的とし、パッケージやツールの開発における協力体制の構築に焦点を当てています。これにより、大規模環境におけるCentOS Streamの利用が促進され、より効率的なシステム運用や開発が可能になりました。

CentOS Stream 9は、2021年12月3日にリリースされました。このバージョンでは、IBM Zアーキテクチャのサポートが追加され、より多様な環境での利用が可能になりました。

2023年、Red Hatは、Red Hat Enterprise Linuxの開発に注力するため、CentOS 7およびCentOS Stream 8のサポートを2024年中に終了することを発表しました。この発表に伴い、CentOS Stream 9が移行先としての有力な候補となりました。これにより、ユーザーはより新しいバージョンへの移行を検討する必要が生じました。

CentOS Stream 10は、2024年12月12日にリリースされました。この最新バージョンでは、さらに多くの新機能と改善が加えられ、CentOS Streamの利用範囲がさらに広がることが期待されています。

リリース一覧

CentOS Stream 8: 2019年9月24日
CentOS Stream 9: 2021年12月3日
CentOS Stream 10: 2024年12月12日

参考文献

CentOS公式サイト
* Red Hat公式サイト

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